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こども誰でも通園制度は静かなる制度改革!?


 

保育所制度や幼稚園制度を超えた先にあるものは…


 こども誰でも通園制度の本格実施を見据えた試行的事業が間もなく始まります。この試行的事業については、利用時間の上限が月10時間であることや、一時預かりとの運用上の整理が十分になされていないことなど、いくつもの課題を抱えています。

 その一方で、具体的な制度設計にはまだ至っていないものの、こども誰でも通園制度そのものに着目すると、これまでの保育所制度や幼稚園制度を超えた側面を持っていることに気付かされます。教育・保育関係者にとって、自分たちの利害得失にあまり影響しないためか、あるいはむしろプラスと考えているためか、試行的事業をはじめ徐々に制度設計が進められており、見方によっては“静かなる制度改革”と呼んでも差し支えない新たな動きと言えるのではないでしょうか。

 例えば保育所は、保護者の就労等によって保育を必要とする乳幼児を受け入れる児童福祉施設であり、2号・3号子どもに保育を行う施設です。他方、幼稚園は、保護者の就労要件等はく、満3歳以上の幼児を受け入れ教育を行う学校で、1号子どもを対象としています。

 しかし、今回のこども誰でも通園制度の対象は、1号子どもでも、2号子どもでも、3号子どもでもなく、満3歳未満の未就園の子どもとされています。この子どもたちは、保育を必要としない子どもであるため、本来は保育所の受け入れ対象とはなりません。同様に、満3歳未満であるため、学校である幼稚園の対象にもなりません。

 子どものための教育・保育給付とは違う新たな給付の仕組みがつくられ、従来の1~3号認定とは別に市町村による認定の仕組みが採り入れられます。

 これは、確かに「従来の保育における大きな転換点」であり、捉えようによっては従来の枠組みを超えた新たな制度改革であるとも言えのではないでしょうか。


*このトピックは、会員ページの「コラム・寄稿文」のコラム(オリジナルコラム)として詳しく取り上げています。

*また、会員ページの「情報データベース」にある「報告書・答申」に、令和5年12月22日に閣議決定された「こども大綱」及び「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン」の全文を掲載しています。

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