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執筆者の写真吉田正幸

幼稚園や保育園の先生への人気が凋落?

 小学生(女の子)のなりたい職業ランキングで、「保育園・幼稚園の先生」が初めてベスト5から外れました。第1位は不動の「パティシエ」、第2位は過去10年間ベスト10圏外だった「漫画家・イラストレーター」、第3位は「会社員」が初のベスト3入りしました。


 処遇や労働環境の悪さから、保育者の人材難が言われ続けていますが、小学生にとっては憧れの職業の一つで、常にベスト3入りしていました。それがベスト5から外れてしまいました。果たして子どもに人気の職業ではなくなりつつあるのでしょうか。


 

大人になったらなりたいもの調査~保育園・幼稚園の先生がランクダウン


「大人になったらなりたいもの」調査調査結果が、3月16日に発表されました。この調査は、第一生命保険株式会社が1989年から毎年行っているもので、今回が第34回目となります。


 小学生女子の「大人になったらなりたいもの」ランキングで今年のベスト3は、

  • 第1位「パティシエ」(前回は1位)

  • 第2位「漫画家・イラストレーター」(前回は圏外)

  • 第3位「会社員」(前回は4位)

  • 第4位「看護師」

  • 第5位「YouTuber・動画投稿者」

「保育園・幼稚園の先生」は第6位に下がりました。


 「保育園・幼稚園の先生」のランキング推移をみると、1989年の第1回以降、1位が3回、2位が20回、3位が7回、4位が1回、5位が2回となっていて、過去20年間に限ればすべて3位以内に入っています。


 仕事の大変さに比べて処遇や労働環境がよくないこともあって、保育者の人材難が続いていますが、それでも子どもにとって人気の職業とみられてきました。それが、今回の調査ではベスト5からさえ外れてしまいました。


 なりたい職業として保育者を挙げる子どもがこのまま減っていけば、ただでさえ若年労働人口が減っていく中で、取り返しのつかない人材難に陥らないとも限りません。改めて処遇や労働環境の改善を図るとともに、保育者という仕事の魅力づくりを本気で考える必要がありそうです。


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