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幼稚園の園児数が遂に90万人を下回る!  ~文科省が学校基本調査速報を公表~

研究所メルマガvol.07

2023年8月24日

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幼稚園の園児数が遂に90万人を下回る! ~文科省が学校基本調査速報を公表~

 文部科学省が8月23日、令和5年度学校基本調査速報を公表したところ、幼稚園の園児数が前年度より8万1500人減って84万1795人と90万人の大台を下回ったことが分かりました。幼稚園就園率も1.8ポイント下がって36.9%となり、60年前の水準(1963年の36.4%)まで低下するなど、幼稚園の凋落傾向に歯止めがかからない状況が浮き彫りになっています。

 逆に、幼保連携型認定こども園は、園数(325園増の6982園)、園児数(2万1850人増の84万3261人)いずれも増加しており、幼稚園とは好対照をなしています。その要因としては、幼稚園から幼保連携型認定こども園に移行しているケースもありますが、それだけでは説明がつかないほど増減に差が見られます。これは、やはり子育て家庭のニーズに応えて多機能化しているかどうかの違いが大きく反映しているものと考えられます。

 なお、公表された令和5年度学校基本調査速報によると、幼稚園に関して次のようなデータが明らかになっています。

◇園数:国公私立を合わせた園数は、前年度より307園減の9111園(これは1966年と同じ水準)。国公私立別の園数は、国立が前年度と同じ、公立が166園減の2744園、私立が108園減の6044園。

◇園児数:全体で8万1500人減の84万1795人。国公私立別の園児数は、国立が261人減の4490人、公立が1万28787人減の9万7889人、私立が6万8362人減の73万9416人。

◇年齢別園児数:全体で3歳児が2万6093人減の24万7094人、4歳児が2万9742人減の28万1131人、5歳児が2万5665人減の31万3570人。

◇幼稚園就園率:小学校第1学年児童数に占める幼稚園修了者の割合である幼稚園就園率は、前年度に比べて1.8ポイント減の36.9%。参考までに1963年は36.4%、1964年は38.9%となっており、この時代の水準とほぼ同じ。

◇認定こども園との比較:園数では、令和4年度の認定こども園(4類型の合計9220園)より少ない。園児数は、令和4年度の認定こども園(110万8180人)より26万人以上少なく、令和5年度の幼保連携型認定こども園の園児数(84万3261人)さえ下回った。

*詳しいニュース解説は、近日中に研究所WEBサイトの会員ページに掲載します。

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