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認定こども園が約1.2万園、124万人に
園数・園児数が増え続ける一方で少子化の影も こども家庭庁がこのほど公表した「認定こども園に関する状況について(令和8年4月1日現在)」によると、全国の認定こども園数は1万1852園(前年比640園増)、園児数は123万8804人(前年比2万2888人増)となり、ともに過去最多を更新しました。新制度開始(2015年度)以降の拡大基調が続く一方、利用構造の変化と園児獲得における課題が鮮明になっています。 経営・運営に関する主要ポイント ・保育ニーズへの偏重と「1号認定」の急減 2号認定は2万4612人増、3号認定は1万1746人増と拡大が続く一方、1号認定は1万3470人減少しました。共働き世帯の増加を背景に、教育標準時間から保育認定へのシフトが顕著です。 ・定員充足率の乖離(1号枠の空きが顕著) 全体の利用定員充足率は約83%ですが、内訳をみると「2号:約94%」「3号:約84%」に対し、「1号:約66%」と大幅な定員割れが生じています。 ・1園あたりの在籍園児数は微減傾向 園数全体の伸び(5.7%増)に対して在籍園児数の伸び(1.9%増)

吉田正幸
7 分前


保育園の売却が当たり前の時代に?
問われる事業譲渡(M&A)の意義や目的 先日、Facebookの画面を開いたら、『保育園を売却しませんか?』という文字が目に飛び込んできました。仕事柄、目と頭が「保育」や「幼児教育」「子ども」という言葉にすぐ反応するのですが、「保育園」「売却」という言葉にはさすがに驚きました。 保育園などの事業譲渡、いわゆるM&Aは決して珍しいものでもありませんし、人口減少地域が拡大していくにつれ、徐々にM&Aも増えていくと予想されています。しかし、FacebookというメジャーなSNSで、ここまであからさまに保育園の売却を呼びかける広告が掲載されるとは思っていませんでした。 この広告を出しているのは、三井住友トラストグループの株式会社経営承継支援という会社で、文科省等の中央官庁もある霞が関コモンゲートにオフィスを構えています。「着手金・月額報酬一切なし」とあり、サイトにサクセスしてみると、「大手仲介会社の1/4!」「最低報酬額500万円~」「保育園 幼稚園 認定こども園 認可外保育園」といった文句が並んでいます。 これを見た率直な第一印象は、「ああ

吉田正幸
2 日前


BCP策定が保育所や認定こども園でも義務へ!
計画の策定に加え、職員研修・訓練、定期的見直しも対象に こども家庭庁は、10月26日に開催された「子ども・子育て支援等分科会」で、保育所や認定こども園における業務継続計画(BCP)の策定等について、2027年度(令和9年度)中に義務化する方向を示しました。 それによると、現在は努力義務となっているBCPの策定、職員への周知・研修・訓練、定期的な見直しの3項目を義務化することが提案されています。対象は保育所、幼保連携型認定こども園、保育所型認定こども園で、幼稚園や幼稚園型認定こども園は含まれていません。なお、施行時期や経過措置の詳細は今後の検討事項です。 義務化に向けた3つのポイントは次の通りです。 ① BCPの策定・運用を義務化 自然災害や感染症の発生に備え、職員不足、停電・断水、通信障害などが生じた場合でも、可能な限り保育を継続し、早期再開を図るための計画が求められます。 ② 年1回以上の研修・訓練を想定 BCPを作成するだけでなく、職員への周知、役割分担の確認、非常時の優先業務を想定した訓練、計画の定期的な見直しが必要になります。

吉田正幸
4 日前


期待に反して『誰通』の利用が低調!
利用上限時間の引き上げや予算拡充にも暗雲? こども誰でも通園制度の利用状況は、期待に反して伸び悩んでいる──こども家庭庁はこのほど、子ども・子育て支援等分科会を書面による「持ち回り開催」で開きましたが、そこで示された「こども誰でも通園制度の実施状況等について」のデータから、こんな状況が浮き彫りになりました。 それによると、今年5~8月の4か月間で利用認定を受けた子ども数こそ増えているものの、実利用人数はその2~3割程度にとどまっていて、8月は減少に転じていることが分かりました。 1か月当たりの平均利用時間については、おおむね6~8時間にとどまっているだけでなく、0歳児は8月に減少、1・2歳児は7月、8月と2か月連続で減少しています。その結果、8月の平均利用時間は、すべての年齢で6時間台となっており、利用上限時間の10時間にはるかに及ばないことも明らかになっています。 こうした低利用の状況に至った原因は明らかではありませんが、未就園児家庭のいる地域内で十分な受け皿がないことや、柔軟な利用ができる施設が少ないこと、市区町村が積極的に利用を呼び

吉田正幸
7 日前


「保育所等訪問支援」の報酬が算定対象外に!?
併設型の保育所・認定こども園等で年間100万円超の減収も 厚生労働省とこども家庭庁が合同で設置している「障害福祉報酬改定検討チーム」で、保育所や認定こども園等と児童発達支援事業所が併設されている場合の「保育所等訪問支援」について、報酬の算定対象外とする方向で検討が進められています。これは、10月5日に示された同検討チームの資料で分かったものです。 対象として想定されているのは、同一建物や同一敷地内に併設された両施設(保育所や認定こども園等と児童発達支援事業所)を同じ子どもが利用し、併設先への訪問支援を実施しているケースです。併設施設の場合、日常的な情報共有や専門的支援が可能であり、訪問支援として別途報酬を算定する必要性は小さいと問題提起しています。 まだ決定したわけではありませんが、もし仮に算定対象外となれば、例えば対象児童5人に月2回の訪問支援を行っている施設では、年間約130万円近いの減収となる可能性もあります。 ただし、今回の見直しは検討段階であり、対象範囲や実施時期などは確定していません。また、児童発達支援の基本報酬そのものを削減

吉田正幸
10月26日


【緊急】PHPの脆弱性と当Webサイトの安全対策について
研究所のWebサイトにPHPの影響はありません 【安心してお使いいただけます】 いつも当サイトをご利用いただき、誠にありがとうございます。 現在、ニュース等でプログラミング言語「PHP」における深刻なセキュリティ上の脆弱性(修正パッチの適用や緊急メンテナンス等)が報道されております。 サイトをご利用の皆様に安心して閲覧していただくため、当サイトの影響とセキュリティ状況についてご案内いたします。 1. 当サイトへの影響について(影響はありません) 結論から申し上げると、当サイトは今回の「PHPの脆弱性」による影響を受けません。 報道されている脆弱性はWebサービス等で使われる「PHP」という言語に起因するものですが、当研究所のWebサイトは、今回問題となっているPHPを直接使用して構築したものではなく、クラウド型Webサイト制作・運営サービス「Wix」を利用しています。 Wixでは、サーバーやシステム基盤のセキュリティ管理、更新などをWix側が一元的に行っており、今回のPHPの脆弱性についても、当研究所が直接修正プログラムを適用する必要はあ

吉田正幸
10月22日


大学・短大の再編は保育者養成校にも影響が…
文科省が大学等の規模適正化と機能強化の方向性を提示 文部科学省はこのほど、「2040年を見据えた高等教育改革の方向性について〜大学等の機能強化と量的規模適正化〜」と題する資料を公表しました。18歳人口が2026年の約111万人から2040年には約74万人に減少する中、大学・短大の規模適正化や再編・統合を進めるとともに、地域社会を支える人材育成を重視する方針を示しています。 それによると、健全な経営状況にある大学等は2026年度の430校から2040年度には101校に減少する一方、資金ショートリスクが特に高い大学等は25校から183校に増加する見通しとなっています。こうした状況を見据えながら、同省が進めようとしている高等教育改革は、保育士や幼稚園教員を養成する大学・短大にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 今回の資料では、保育者養成について具体的な方針や考えこそ示されていないものの、今後は養成校の定員縮小や統合、募集停止に加え、地域の保育人材需要に応じた養成体制の見直し、社会人の資格取得や現職者の学び直しの充実などが進むことも考えられます

吉田正幸
10月20日


企業主導型保育の撤退・転用に向けた運用改善
施設の廃止や転用など事業からの円滑な撤退を図る 少子化の進行とともに保育事業の運営も厳しさを増しつつありますが、企業主導型保育事業も例外ではありません。その際、突然の施設閉鎖や正式な手続きを経ない転用など無用の混乱を招かないよう、こども家庭庁では、自治体との連携を強化しながら、円滑な撤退を図るための取り組みを進めることにしました。これは、先ごろ開かれた企業主導型保育事業点検・評価委員会の会議で明らかになったものです。 認可保育所等に関しては、地域における統廃合や規模の縮小などの取り組みを促進するため、他の福祉施設への転用や無償譲渡など、財産処分の要件の見直しが検討されています。認可、認可外を問わず、人口減少地域における保育施設の縮小、撤退の動きが本格化していきそうです。 点検・評価委員会で示された資料によると、事業者が施設の廃止や転用など企業主導型保育事業から円滑に撤退できるよう、所管自治体との連携を強化することとし、そのための申請手続を明確化し、自治体への事前相談を必須化するとしています。さらに、必要に応じた国や実施機関(児童育成協会

吉田正幸
10月15日


新コーナー「閑話休題的な独り言コラム」のスタート
「最新の重要ニュース&お知らせ」の使い方もご案内 〈新コーナーのスタート〉 今月よりWEBサイトに新しいコーナー「閑話休題的な独り言コラム」を設けました。トップページのほぼ真ん中にあるボタン(閑話休題的な独り言コラム)をクリックし、次に現れた画面の「続きを見る」をクリックすれば見ることができます。 このコラムでは、保育とは直接に結びつかないテーマに焦点を当てて、少し違った切り口から話題を提供したいと考えています。 意外なデータや気になる言葉、ちょっと面白い話題などを取り上げて、違う視点から間接的に保育を考える手掛かりにしたいと思います。 その第1回は、「明治期より人口が多いのに地方が縮む日本」です。都道府県別の人口は現在、東京都がダントツの第1位ですが、明治13年(1880年)の第1位は石川県で、東京府は第17位でした。 今より人口が3分の1しかなかった明治期の日本では、府県や地域はどのような状況にあったのでしょうか。そして、人口減少が加速する日本は、これからどのような方向に進んでいくのでしょうか。 〈「最新の重要ニュース&お知らせ

吉田正幸
10月12日


次期改訂に向けた審議まとめがパブコメに
「遊びの深まり」や「0歳からの学び」を重視 文部科学省は現在、10月6日から11月5日までを期間とする「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」に関するパブリック・コメントを実施しています。そこには次期幼稚園教育要領改訂に向けた内容も含まれています。 そこで、審議まとめに盛り込まれた幼児教育に関する内容を整理し、そのポイントと今後の課題について考えてみました。詳しい解説は、会員ページの「ニュース解説」に掲載しています。 文科省がパブコメに載せた『審議まとめ(幼児教育関係)』では、施設類型(幼稚園・保育所・認定こども園)を問わず、全ての乳幼児に対する幼児教育の質向上と、小学校教育へのスムーズな学びの連続性を確保するための改善策が示されました。これを保育現場に結びつけると、自園の教育・保育の振り返りや、今後の指導計画の改善、さらに小学校や地域との連携強化に向けた取り組みが求められます。 ◇5つの主要ポイント 1. 資質・能力の構造化と「遊びの深まり」の実現 育みたい資質・能力(3つの柱)、3つの視点・5つの領域のねらい・内容、及び「幼児期の終わ

吉田正幸
10月7日


名古屋市が「幼保を超えた」公立施設の大再編へ
少子化時代の幼児教育・保育は施設より機能をどう残すか 会員ページの「ニュース解説」に「名古屋市が幼保を超えた公立施設の大再編へ!」を掲載しました。 少子化が急速に進む中、全国の自治体で幼稚園、保育所、認定こども園の定員割れや施設再編が大きな政策課題になりつつあります。今回取り上げた名古屋市の動きで注目されるのは、単に公立幼稚園や公立保育所を統廃合するのではなく、幼稚園、保育所、認定こども園を一体的に捉え、地域全体の幼児教育・保育提供体制そのものを組み替えようとしている点です。 名古屋市は2027年度から2036年度までの10年間を計画期間として、「教育」「福祉」という従来の枠組みを超え、「量の拡大」から「質の向上」への転換を進めようとしています。 計画では、公立の幼保連携型認定こども園を6園設置し、地域の「基幹園」として位置づけます。このうち5園は市立幼稚園と公立保育所を統合し、1園は公立保育所から単独移行します。 一方、市立幼稚園は10園を存続させ、5園を閉園。公立保育所についても約62園の運営を継続する一方、10園程度を民間移管また

吉田正幸
10月5日


今月から認可外保育施設の無償化上限額を引き上げ
近年の賃金動向や物価水準を踏まえて改善 3~5歳児を対象とした幼児教育・保育の無償化について、認可外保育施設など給付を受けていない教育・保育施設の利用料に係る給付上限額が引き上げられました。令和元年10月の制度創設から初めての引き上げとなります。施設型給付や地域型保育給付を受けている施設等は、そもそも給付で対応しているため、主として対象となるのは認可外保育施設や幼稚園の預かり保育です。 令和元年10月から幼児教育・保育の無償化が始まった際、認可外保育施設等に通う子どもの利用料については、一定の上限額の範囲で無償化の対象とすることとされ、保護者に対する個人給付である「施設等利用給付」が行われました。ただ、公定価格に基づいて給付される施設型給付や地域型保育給付を受けている施設等と違って、認可外保育施設等の利用料は自由価格であることから、給付上限額が設けられています。 具体的には、認可外保育施設については、現行の3万7000円から3300円アップの4万300円に、新制度に移行してない私学助成の幼稚園については、現行の2万5700円から2300円ア

吉田正幸
10月4日


東京都が幼稚園の1・2歳児保育に高額な補助!
こども園に移行せず保育所機能の拡充で対応 ここ数年でピークアウトしつつあった待機児童が9年ぶりに増加に転じ、東京都は前年の339人から1113人へと大幅に増えました。こうした状況もあってか、都では私立幼稚園の一時預かり・幼稚園型Ⅱを活用して少しでも待機児童を減らそうと、9月から幼稚園型Ⅱに対する補助を大幅に拡充しました。 一時預かり「幼稚園型Ⅱ」というのは、幼稚園において保育を必要とする0~2歳児(いわゆる3号認定子ども)の受け皿として、定期的な預かりを行う事業です。国事業としては、例えば2歳児の場合、基本分として1日当たり2910円、標準時間を超えた長時間預かりに対しては1日当たり990円の加算が行われます。負担割合は、国・都・区市町村がそれぞれ3分の1ずつとなっています。 これに対して、都は大幅な拡充を行い、9月1日以降に新たに受け入れを行った場合、2歳児受入加算として1日当たり7150円を補助します(都が10分の10負担)。その結果、2歳児1人当たりの日額補助は1万1050円となりおます。1歳児についても、国と都の独自補助を併せた補助

吉田正幸
10月3日


世界メンタルヘルスデーを機に考える園の対応
1年半後には保育施設でもヘルスチェックが義務に 来週の10月10日は、世界精神保健連盟が1992年から定めている「世界メンタルヘルスデー」です。これは、メンタルヘルス問題に関する世間の意識を高め、偏見をなくし、正しい知識を普及することを目的としたものです。その後、世界保健機関(WHO)も協賛し、正式な国際デー(国際記念日)とされています。今年のテーマは、『当事者の体験に耳を傾ける:本当の声から、本当の変化が生まれる』だそうです。 メンタルヘルスの理解促進を目指して、シルバーリボン運動が展開されていて、メンタルヘルスの中でも脳や心に起因する疾患(障害)、及びメンタルヘルスへの理解促進を目的とした運動のシンボルとされています。シルバーリボン運動は、統合失調症への理解を求める取り組みとして、1993年に米国カリフォルニア州から始まり、日本では約10年後の2002年に福島県浜通り地方(楢葉町)から始まったそうです。 メンタルヘルスといっても幅が広いのですが、保育分野ではキャリアアップ研修のマネジメント分野において大切な項目の一つとされています。

吉田正幸
10月2日


高市首相の指示書に「少子化対策」登場せず
「保育」「子育て支援」の文言も使われず 第2次高市改造内閣が発足した同じ日、18人の閣僚に指示書が手渡されました。この指示書は、法的根拠のある文書ではありませんが、各省庁にとっては予算や法案を検討する際の判断材料になると言われています。指示書に明確に盛り込まれていれば、省庁内の優先順位が上がり、逆に書かれていなければ、所管の重点事項から外される可能性もあると考えられます。 こうした視点からみると、人口減少への対応はについては、城内実・内閣府特命担当大臣(経済財政政策 規制改革)に対して「人口総合戦略を策定し、関係閣僚と連携し、必要な取組を検討し進める」と書かれているだけで、こども政策や少子化対策などを担当する中司宏内閣府特命担当大臣や、上野賢一郎・厚生労働大臣に対する支持には含まれていません。 中司大臣に対しては、こども政策や少子化対策に関して、次のような指示が出されているだけです。指示書全体を見渡しても、「少子化対策」や「子育て支援」「保育」という文言は一言も登場しません。 ◇「こどもまんなか社会」を実現するための司令塔機能を担う。関係大

吉田正幸
9月23日


中司宏・こども政策担当大臣の就任記者会見
幼保一元化のさらなる推進にも意欲を示す 高市政権発足後初めてとなる内閣改造が9月17日に行われ、第2次高市改造内閣が発足しました。その中で、こども政策や少子化対策などを担当する内閣府特命担当大臣に、日本維新の会の中司宏・衆院議員が任命されました。 中司大臣は、内閣府特命担当大臣として、こども政策や少子化対策のほか、若者活躍、規制改革、共生・共助も担当することになります。政治家になる前は、産経新聞の記者として土光臨調の取材をするなど、「行政改革、規制改革を目の当たりにしてきた」と語っています。 就任の記者会見では、子ども政策の推進について次のように述べて、こども家庭庁のこれまでの政策を踏襲して取り組む姿勢を明らかにしました。 ○こども家庭庁は、子ども政策に関する政府の司令塔として、子ども・若者や子育て当事者の声を聞き、子ども・若者の視点に立った政策づくりを通じて、「子ども大綱」に基づいた「こどもまんなか社会」の実現に取り組んでいきたい ○「こども未来戦略」の「加速化プラン」に基づいて、子ども・子育て支援の抜本的な強化を着実に進めていくとともに

吉田正幸
9月21日


結婚する意思のない若者が急増!?
未婚者の希望子ども数も減り続けて… 婚姻件数と出生率には強い相関関係があるとされていますが、最近公表された2つの調査結果からは結婚するつもりのない若者が増えていることが明らかになっています。いずれの調査結果からも、積極的に結婚したいという若者が減っており、その理由としては経済的な不安や自由時間の減少が多く挙げられています。 結婚・出産適齢期を迎える若者の人口が今後さらに減っていく中で、結婚する意思のない若者が増えていけば、少子化に歯止めをかけるどころか、ますます拍車がかかることになりかねません。未婚者の希望子ども数も2人を下回って減り続けているだけに、現在の少子化対策では十分な成果を上げることは難しいと言えそうです。 2つの調査というのは、国立社会保障・人口問題研究所が取りまとめた「第17回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」結果と、こども家庭庁が公表した若者10万人の総合調査(ウェブアンケート調査・途中経過)です。 〈出生動向基本調査〉 出生動向基本調査のうち独身者調査(2025年調査)は、18 歳以上55...

吉田正幸
9月18日


共感性を高める教育・保育への手掛かり
「近ごろの若者」観をエビデンスベースで捉え直すと 9月12日付の日本経済新聞(Web版)に興味深い記事が載っていました。おおよそ次のような内容でした。 「最近の子どもは昔に比べて精神的に不安定で打たれ弱く、共感性に乏しい……と、感じる人は少なくないだろう。2025年に米国で実施されたある調査でも、保護者1300人のうち約6割61%が『打たれ弱く自立していない』と答えていたが、これは本当だろうか?」 「インディアナ大学インディアナポリス校の社会心理学者コンラートの調査研究によると、1979年から2009年の30年間で若者の共感力が急激に低下したと発表したが、その後さらに2018年まで調査したところ、若者の共感力と視点取得能力(他者の思考や意図を判断する能力)は近年、増加、回復している」 「こうした改善傾向の背景には、教育手法と子育て方法の変化があると考えられる。全米研究評議会と米国医学院(現米国医学アカデミー)が2000年にまとめた報告書では、保護者と学校、保育所は、子どもの社会性と情緒の育成に何よりも力を入れる必要があると強調している」..

吉田正幸
9月15日


幼保の垣根が低くなる自治体行政
人口減少社会に向けて行政体制にも変化が 文部科学省はこのほど、教育委員会の現状に関する調査(令和6年度間)を公表しました。この中で、教育委員会(事務局)から首長部局への事務委任・補助執行や、逆に首長から教育委員会(事務局)への事務委任・補助執行についても調査しています。 それによると、幼稚園に関する事務を教育委員会から首長部局に事務委任・補助執行しているケースが比較的多くみられました。特に、補助執行については、都道府県教委も市町村教委も1割以上に上っており、事務首長部局が所管する保育所や認定こども園等との一元的な運用が進んできていると言えそうです。 ちなみに、事務委任とは、本来の権限を持っている機関(首長や教育委員会)が、その権限(事務)そのものを他の機関へ移すこと。補助執行とは、本来の権限を持っている機関が、権限や責任は残したまま事務の「実務(処理)」だけを他の機関に行わせることです。事務委員のほうが、権限委譲の程度が大きいことになります。 そこで、幼稚園に関する状況をみると、教育委員会から首長部局に事務委任している市町村は56自治体(

吉田正幸
9月9日


保育DXがいよいよ園の「重要な経営課題」に
今年度から2027年度にかけてのDXをめぐる動向 保育ICTだけでなく、保育業務ワンスオンリーや保活ワンストップなど、保育DXが大きく動き始めています。 また、既に昨年から「ここdeサーチ」に経営情報をアップする「経営情報の見える化」が義務化され、こども誰でも通園制度に取り組む施設・事業者は「総合支援システム」の利用が始まるなど、デジタル化、オンライン対応が急速に進みつつあります。 しかし、これから起きる変化は、単に紙の書類がデジタル化されたり、オンラインになったり、新しいICTシステムを導入したりするだけではありません。給付、監査、保活、こども誰でも通園制度、情報公表など、これまで別々に行われてきた業務が「データ」でつながり、園の仕事の進め方そのものが変わろうとしています。 特に注目したいのが、2026年度から2027年度にかけてのDXをめぐる動向です。国のシステム整備が進み、今後は施設・事業者、自治体、国、ICTベンダーの間でデータ連携が本格化していくことが見込まれます。 では、園長等のトップリーダーは何を知り、何を準備しておくべき

吉田正幸
9月4日
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