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横浜市が中期計画で「こども・子育て」も政策の柱に
保育の質も重要だが、待機児童ゼロの継続がもっと大事? 横浜市はこのほど、2026年度から2029年度までの4年間を計画期間とする中期計画素案を発表し、1月5日から2月27日までパブリックコメントを実施しています。この中で、保育関連としては、待機児童ゼロの継続だけでなく、「質の高い保育・幼児教育の確保と充実を図ることが重要」との考えが示されています。 ただ、「待機児童や保育の必要性が高い保留児童の解消に向けて、安定的な保育・幼児教育の場の確保に取り組むと共に、質の確保・向上を図ります」という表現からも分かるように、政策の優先順位としては「待機児童ゼロ」「保留児童の解消」のほうに重きが置かれています。 とはいえ、多くの自治体が待機児童ゼロを謳うにとどまっているのに対して、横浜市は「保留児童の解消」を掲げていることが注目されます。保留児童といっても様々なケースがありますが、第1希望の園以外には行かないというケースは別として、認可外保育施設の利用や求職活動の一時的休止などを理由に入所できない潜在待機児童と言われるケースについて、その解消を目指すとい
吉田正幸
15 時間前


KPIは保育分野でどこまで役立つのか?
成果の見える化に向けた指標が求められる時代へ 最近、いろいろな分野で「KPI」という言葉を耳にします。企業関係やマーケティング分野では以前から用いられていた言葉ですが、約3年前にこども家庭庁が創設されて以降、保育政策や少子化対策などでもしばしば目にするようになりました。 そもそも「KPI」というのは Key Performance Indicator の略で、重要業績評価指標(業績を評価し管理するための定量的な指標)のことです。Indicatorすなわち定量的な指標ですから、基本的には数値化されたものとして示されます。 保育分野においては、定量的に把握できるものが決して多いわけではありませんし、定量的な指標に重きを置こうとする土壌もありまでんした。デジタルよりアナログを大切にしてきた風土が長らく続いてきたということもあるでしょう。 しかし、どこまで有効なKPIを設定できるかは別として、いわゆる「ヒト・モノ・カネ」といった資源を投入する事業である以上、それによる成果が問われることは確かです。そして、その成果を可能な限り見える化しようというの
吉田正幸
1月25日


衆院選に向けた各党の公約の特徴や違いは
保育や子育て支援、少子化対策に関する考え方に温度差 2月8日の衆院選投開票に向けて、各党の選挙公約がほぼ出揃いました。基本的には与党の政策が国の施策に色濃く反映されることになりますが、各党の公約に盛り込まれた考えを見ることによって、同じ政策課題に対しても様々な捉え方があり、答えはそれほど単純ではないということが分かります。それと同時に、例えば保育政策に関しても、どのような観点からアプローチしようとしているのかが明らかになり、それぞれのスタンスや力点の違いが浮き彫りになります。 今回は、自民党、中道改革連合、国民民主党、日本維新の会、れいわ新選組、日本共産党の公約の中から、保育や子育て支援、少子化対策に関するものを取り上げてみました。 保育や子育て支援に関しては、多くの党が保育料の完全無償化や保育者の処遇改善、配置改善などを挙げています。その一方で、少子化対策については、正面から捉える政党がある一方、ほとんど触れない政党があるなど、喫緊の重要課題であるにもかかわたず、政党によって大きな温度差があることが分かります。 参考までに、以下に保育や
吉田正幸
1月23日


公定価格加算の前提は保育人材の確保!
人材確保・加算・質の向上という3大要素 こども家庭庁はこのほど、令和8年度公定価格・基準等の見直し事項(案)を示しました。各種加算をはじめ質の充実に向けた見直し・改善が図られる予定ですが、気掛かりな点がないわけではありません。 それは、加算を受けるためには保育人材を確保・配置しなければならないということです。公定価格の問題というより、人材難の中での教育・保育施設側の対応の問題と言えそうです。具体的に何が問題になるのか、公定価格の見直し事項から探ってみました。 今回の見直しでは、「3歳児の年齢別配置基準に係る経過措置期間の終期設定(令和9年度末まで)」「学級編成調整加配の見直し」「保育所等におけるこども誰でも通園制度の実施促進のための各種加算の見直し」「障害児保育充実のための専門職の活用等」などが関係します。 例えば、「3歳児の年齢別配置基準に係る経過措置期間の終期設定(令和9年度末まで)」に関しては、3歳児の職員配置基準が20:1から15:1に改善されましたが、そのための職員を確保できない施設の場合、激変緩和として一定の経過措置期間が設け
吉田正幸
1月19日


アフォーダブル住宅は子育て支援効果が高い!
住まいの問題は少子化対策の「一丁目一番地」? “アフォーダブル住宅”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 アフォーダブル住宅(Affordable Housing)というのは、直訳すると「手頃な価格の住宅」のことで、一般的には「住居費が世帯収入の30%以下に収まる住宅」を指すそうです。 子育て世帯にとっては、経済的負担の軽減につながるほか、家賃の高騰に左右されにくいため転居リスクを低減できたり、利便性の高い場所に比較的安く住めることで職住近接を実現できたりするメリットがあると言われています。 さらに、家賃が安いだけではなく、転落防止のベランダや段差の解消、防音性の向上、ベビーカー置き場の確保、見守りサービス、子育て相談など、「子育てに適した質」も重視されているのが特徴です。 こうした中、マンション価格や家賃が高騰し続ける東京都は、「東京都の少子化対策2025」の中で、安心して子どもを産み育てることができる社会の実現を目指す一環として、「官民連携アフォーダブル住宅供給促進ファンド」の組成を進めています。これは、民間活力を活用しながら、子
吉田正幸
1月13日


日本の平均園児数は諸外国より多いが…(OECD調査)
子ども10人当たり保育者数は諸外国並み? OECD(経済開発協力機構)が先ごろ、国際幼児教育・保育従事者調査2024の調査結果をまとめたところ、日本の1園当たり平均園児数は91.6人で、調査対象となった15か国・地域の中で2番目に多く、子ども10人当たりの平均保育者数では、中位にある多くの国とほぼ同程度の2.0人であることも明らかになりました。 調査は、日本の場合、 全国の国公私立幼稚園・保育所・認定こども園から無作為に抽出した園の園長や保育者(幼稚園教諭、保育士、保育教諭等)を対象に実施。189園の園長と保育者から回答を得たものです。 それによると、1園当たり平均園児数は、フラマン語圏(ベルギー)が117.4人と最も多く、次いで日本の91.6人、スペインの87.4人、モロッコの73.5人などとなっています。ちなみに、フィンランドは67.1人、ドイツは65.9人、スウェーデンは52.7人で、やはり日本の園児数の多さが際立っています。 また、子ども10人当たりの平均保育者数は、コロンビアが7.5人、デンマークが5.2人、チリが4.3人、ノル
吉田正幸
1月9日


緩和と適応という2つの人口減少対策を謳う
富山県が「幸せの関係人口」に着目した総合計画を策定 2024年に人口100万人を下回った富山県はこのほど、「幸せ人口1000万~ウェルビーイング先進地域、富山~を目指して」と題する総合計画を発表しました。「未来に向けた人づくり」と「新しい社会経済システムの構築」を政策の2つの柱とし、そこに12分野の政策を位置づけ、「ワクワク」「しなやか」「共創」という3つの視点で政策を展開していくという、ユニークな計画となっています。 注目されるのは、重点的に推進する人口減少対策として、人口減少の「緩和」と人口減少社会への「適応」という2つの軸を示していることです。これまで多くの人口減少対策は、どちらかと言えば出生数を増やすことに主眼が置かれ、目指す理想と現実のギャップが乖離した対策に陥りがちでした。 それが今回の計画では、「緩和」と「適応」という観点から、人口減少社会を乗り越えようとするスタンスに立った政策や施策が示されており、現実的な対策として成果が期待できそうです。 ちなみに、「緩和」と「適応」について、総合計画では次のように説明しています。...
吉田正幸
1月4日


幼稚園の基準がようやく1学級30人以下へ
30人学級の実現で行き届いた教育は進むのか 文部科学省は12月26日、幼稚園の1学級30人以下を実現するため、幼稚園設置基準の一部を改正する省令案に関する 文部科学省は12月26日、幼稚園の1学級30人以下を実現するため、幼稚園設置基準の一部を改正する省令案に関するパブリック・コメントを実施しました。意見等がある場合は、電子政府の総合窓口の意見提出フォームや電子メール、郵便により、令和8年1月24日までに同省に提出するよう求めています。 省令改正の内容は、幼稚園設置基準に盛り込まれた学級編制の基準を、原則35人以下から原則30人以下に引き下げるというものです。学級編制の基準については、1995年(平成7年)に1学級の幼児数を原則40人以下から35人以下に引き下げて以来であり、30年ぶりの改正となります。 同省の説明によると、学級編制基準を見直す理由として、特別な配慮を必要とする幼児が増える傾向にあるなど、「幼児一人一人の置かれた状況や発達の特性等に応じ、行き届いた教育を推進するための環境整備が必要である」としています。 もっとも、少子化の
吉田正幸
2025年12月28日


新たな加算や減算など公定価格の見直しへ
3 歳児の15:1に対応できない施設は減算措置 様々な状況の変化に対応して、来年度は施設型給付等の公定価格について、新たな加算や減算なども含めた様々な見直しが行われそうです。その一方で、改善要望の多かった地域区分については、プラス・マイナスいずれにおいても大きな影響が出ると考えられることから、令和8年4月からの見直しは行わず、引き続き見直しに向けた検討を重ねることになりました。 このうち、3歳児の配置基準については、令和6年度に基準そのものが20:1から15:1に改正さらたことを踏まえて、「改正前の20:1の配置も認める経過措置期間を令和9年度末(令和10年3月31日)までとする」ことが明らかにされました。この基準を満たせない場合は、減算措置が講じられることになります。 また、今年度から報告・届出が義務化された「経営情報の見える化」に関して、経営情報等の報告を行っていない施設・事業所については、基本分単価から減算されることになります。 この「経営情報の見える化」に関して、給付の対象となる全ての施設・事業所は、毎事業年度終了後5か月以内に経営
吉田正幸
2025年12月28日
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