top of page


京都の女子大・短大が学生募集停止へ
保育者養成校の灯がまた一つ消えていくことに 学校法人佛教教育学園はこのほど、2027年度以降から京都華頂大学・華頂短期大学の学生募集を停止すると発表しました。同大には保育人材を養成する「こども生活学科」、同短大には「幼児教育学科」があり、いずれも定員割れを起こしていました。 とはいえ、特に短大は70年を超える幼児教育・保育の伝統と実績があり、来年4月から従来の2年コースに加えて3年コースを新設すると発表していただけに、突然とも思える募集停止の決定には驚くばかりです。保育者養成校については、定員割れが慢性化し、全国各地で募集停止が相次いでいます。京都では、女子大御三家の一つである京都ノートルダム女子大学が2026年度以降の学生募集を停止し、29年に閉校を予定するなど、政令市においても事業継続できないケースが出てきています。 京都華頂大学・華頂短期大学の発表によると、短大は1953年、大学は2011年に設置され、一貫して仏教精神に基づいた教育理念のもと、「教育・保育・福祉などの分野において活躍する約3万2千人を超える卒業生を輩出して」きたそうです。

吉田正幸
8 時間前


令和7年度の人勧対応で5.3%の処遇改善
政府の補正予算案で保育所等への物価高騰支援も盛り込まれる 政府は11月21日、「「強い経済」を実現する総合経済対策~日本と日本人の底力で不安を希望に変える~」をとりまとめました。財政規模は、一般会計で17.7兆円程度、減税特別会計を合わせた国費といわゆる真水を含めると21.3兆円程度を見込むという、大盤振る舞いの大型補正予算案となっています。 この中で、こども家庭庁関連の予算も数多く盛り込まれていますが、注目されていた保育士等の処遇改善については、今夏の人事院勧告を踏まえて公定価格上の人件費を5.3%アップすることになりました。これは、同庁が示した改善額のイメージによると、「令和6年賃金構造基本統計調査における保育士の平均賃金32.9万円をもとに機械的に計算すると年額では約20万円の改善となる」計算です。 令和6年度の10.7%には及ばなかったものの、令和5年度の5.2%をわずかながらも上回っており、過去2番目に高い改善率となっています。 また、近年の物価高騰を踏まえて、「保育所や児童養護施設等における物価高騰対応のための支援」も盛り込ま

吉田正幸
6 日前


高市首相を本部長とする人口戦略本部を設置
今後の保育政策にどう影響するかは未知数 「人口減少対策を総合的に推進する」ため、政府は11月18日、高市首相を本部長とする人口戦略本部を立ち上げ、初会合を開きました。この中で高市首相は、「我が国最大の問題は人口減少であるとの認識」を示した上で、関係閣僚に人口減少対策に取り組むよう指示しました。 このうち、こども政策担当大臣に対しては、「少子化・人口減少のトレンドの反転に向けて、こども・子育て支援加速化プランに基づき、子育て支援に係る各種施策を実行に移すとともに、将来的な更なる少子化対策の在り方の検討を進める」など、少子化対策の推進に取り組むよう求めました。 また、デジタル行財政改革担当大臣に対しては、「人口が減少する中でも、医療、子育て、交通、上下水道、行政含む公共部門の必要なサービスの維持・向上が可能となるDX 施策の推進に取り組む」よう求めました。 人口減少対策は、全世代型社会保障のあり方や、教育・保育を含む子ども・子育て支援政策、地方自治のあり方、外国人の受け入れを含む共生社会のあり方など広範囲に及び、複数の省庁にまたがる重要課題で

吉田正幸
6 日前


日本建築学会が保育室内の音環境の改善を要望
“子どもはうるさくて当たり前”幻想からの脱却を 一般社団法人日本建築学会の環境工学委員会・音環境運営委員会は11 月17 日、こども家庭庁に対して「こども施設における室内騒音環境の改善への要望書」を提出しました。保育室内の音環境については、これまでもいろいろな調査研究が行われ、保育室内の騒音状態などが指摘されてきましたが、なかなか改善に向けた取り組みが進まないことから、子どもにとって良好な音環境を整備するよう求めたものです。 今回の要望書から見えてくる課題は、単に吸音や遮音という音環境そのものの問題にとどまらず、伝統的な子ども観や保育観の一部に「子どもはうるさくて当たり前」「子どもは賑やかなほうが良い」といった捉え方があるのではないかということです。 けれども、筆者が先月訪れたレッジョ・エミリアの保育施設では、子どもたちが自分の興味・関心のある遊びに集中し、室内には一定の静けさが保たれていました。6、7年前に訪問したレッジョ・アプローチの施設では、室内の騒音が気になったので天井に吸音材を取り付けたという話を聞かせてくれました。...

吉田正幸
11月18日


保育士等に月額1.5万円の処遇改善を謳う
立憲民主党の緊急経済対策に賃上げの加速も盛り込む 秋の臨時国会で補正予算編成が課題となる中、立憲民主党は11月14日、総額8.9兆円に上る「くらし・いのちを守り、賃上げを加速する 緊急経済対策」を発表しました。この中で、「賃上げ」を加速するために1.4兆円規模の予算を掲げ、保育士等の処遇改善として、保育士や幼稚園教員、学童保育指導員、児童養護施設職員等に月額1.5万円の処遇改善を行うことを盛り込んでいます。 また、「くらし」を守るための費用として5.2兆円を見込み、地域の実情に応じた生活支援(「重点支援地方交付金」の拡充)として、政府の掲げる「推奨事業メニュー」に「幼児教育・保育への支援」も加え、地方自治体が行う物価高対策・生活支援対策を財政的に支援するとしています。 野党第一党とはいえ、立憲民主党の緊急経済対策が政府の補正予算にそのまま反映されるとは考えられませんが、保育士等の処遇改善や物価高対策・生活支援対策は与党も重視している政策であるだけに、政府の補正予算にどのように盛り込まれるか注目されます。 なお、立憲民主党の緊急経済対策には

吉田正幸
11月16日


企業主導型保育施設も撤退の可能性を模索
少子化を背景に施設の転用や廃止も可能に こども家庭庁はこのほど、企業主導型保育事業点検・評価委員会を開催し、補助事業の実施結果や委託事業の実績について協議するとともに、企業主導型保育事業における今後の方向性についても同庁から報告を受けました。 このうち、今後の方向性については、利用児童の大幅な減少や地域的に顕著な傾向も見られない一方、利用児童数の減少は避けられないため、「施設や利用児童の減少を見込んだ制度設計」に現段階から取り組んでいく方向を打ち出しています。具体的には、他の児童福祉事業への施設転用や、施設を取壊し・廃棄する際に整備費の返還を求めないことなど、企業主導型保育事業からの撤退を容易にすることが検討されそうです。 この事業は、子ども・子育て支援新制度の翌年である2016年度から創設され、ちょうど10年を迎えることから、ニーズのある施設は引き続き存続させる一方、撤退を希望するなど「役目を終えた施設に対しては、早めに事業からの 撤退をしやすくする」ことによって、事業全体の安定的な運営や適正化を図っていくとの考えを明らかにしています。.

吉田正幸
11月11日


松阪市がこども誰でも通園制度の実施状況を公表
やはり一時預かりと混同して利用する傾向が! 三重県松坂市はこのほど、令和6年度こども誰でも通園制度試行的実施の結果について公表しました。それによると、事業の対象となる未就園児1371人のうち利用登録した児童数は114人で、利用対象児の約8%と1割に満たず、予想外に少ないことが明らかになっています。また、実利用児童は68人で、利用登録児童の約64%、対象児童全体のわずか5%となっていました。 具体的な利用状況をみると、実際に利用した0~2歳児68人の延べ利用児童数は601人で、1人当たりの利用回数は8.8回となっていました。さらに、1回あたりの平均利用時間は約3時間で、年齢別の利用時間総数は0歳児が33%、1歳児が50%、2歳児が17%となっており、1歳児の利用時間が一番多かったことが分かりました。 1回当たりの平均利用時間をみると、「2~4時間未満」が約67%と最も多く、次いで「4~6時間未満」が27%、「0~2時間未満」が5%、「6~8時間未満」が2%となっていて、平均利用時間が「8時間以上」は1人もいませんでした。 利用回数と平均利用

吉田正幸
11月6日


認可外保育施設の状況は類型によって千差万別
認可外保育施設への一定のニーズをどう捉えるか こども家庭庁はこのほど、認可外保育施設の状況を調べた令和6年地域児童福祉事業等調査結果の概況を公表しました。それによると、認可外施設の類型によって3歳未満児の割合や保育従事者の状況、開所時間、利用料などに大きな違いのあることが分かりました。 ただ、待機児童が減少してきたとはいえ、それでも認可外保育施設には一定のニーズがあり、利用児童数は昨年10月1日現在で8万7810人に及びます。一般の認可保育所等に比べて利用料が高いにもかかわらず、それだけの利用児童がいるということは、認可施設ではカバーし切れていないニーズに応えているという見方もできるだけに、今後の保育のあり方を考える上でさらなる調査・分析が求められそうです。 認可外保育施設の類型は、「事業所内保育施設」「ベビーホテル」「ベビーシッター事業者」「その他認可外保育施設」の4つで、その他認可外保育施設には東京都の認証保育所なども含まれると考えられます。 これらの類型について、3歳未満児の占める割合をみると、事業所内保育施設が約65%、ベビーホテ

吉田正幸
11月3日


探求心と五感がはぐくむ創造する心
レッジョ・アプローチが垣間見せる魅力的な保育 レッジョ・エミリア市(イタリア)にある「ニド・スコーラ・コレイア(NIDO SCUOLA CHOREIA)」は、レッジョ・アプローチで名高い幼児教育・保育施設の中で最初に創設された私立施設です。 この施設を10月27日に訪問し、保育の様子を見せていただきました。レッジョらしい多様で豊かな保育が展開されていましたが、その中で筆者に最も興味深く感じられたのが、いろいろなハーブ類を組み合わせて名付ける遊びでした。 そこでは、子どもたちは思い思いにミントやカモミール、マンダリン、ローズマリー、ラベンダー、オレガノなどのハーブをいくつか選んで、少しちぎって、水の入ったポットに入れて、香りや味を確かめていました。 そして、それぞれ選んだハーブの名前を組み合わせて、例えばミントとカモミールであれば「ミンティモミール」といった合成語を作って、言葉遊びの要素も取り入れながら、香りと味覚と言葉の音の多様な組み合わせの面白さを楽しんでいるように見受けられました。 子どもたちの姿を眺めていると、香り豊かなハーブを自

吉田正幸
10月31日


人勧の処遇改善で約3割の施設が年度超え
市町村による施設への支払いも 6 割強が年度超え こども家庭庁はこのほど、教育・保育施設・事業所における職員の処遇改善に係る実態調査結果(概要)を公表しました。それによると、令和6年人事院勧告を踏まえた公定価格の改定で、改定分の給与支払いについて、年度内(令和7年3月)に職員に支払った施設等は約7割、施設等に支払った市町村は約3割であったことが分かりました。 施設等の支払い状況をみると、年度内しかも令和6年12月に支払ったところが約14%あった一方、年度を超えて令和7年6月・7月に支払ったところも約13%あるなど、施設等によって支払時期に大きな開きのあることが明らかになっています。 市町村については、年度内の1~3月までに施設等に10割支払ったところが約28%あった一方、令和7年4月までが約28%、5月までが約44%あるなど、7割以上の市町村が年度を超えて施設等への支払いを完了している実態が明らかになりました。 今回の人事院勧告に伴う公定価格の給与改定は平均10.7%もの大幅アップとなったこともあって、施設や市町村にとって大きな金額になる

吉田正幸
10月21日


こども誰でも通園制度で残された懸念材料とは
切迫したスケジュールで来春からの対応を迫られる自治体 こども家庭庁は10月10日、こども誰でも通園制度の本格実施に向けた検討会を開き、この中で同庁の考える対応の方向性が示されました。基本的には今年度の実施内容を踏襲する形で進めていく方針で、利用可能時間を月10時間とするこ...

吉田正幸
10月12日


今後の私大政策が保育に投げかける示唆
経営難と保育人材難のダブル危機にどう対応するか 文部科学省は先ごろ、「2040年を見据えて社会とともに歩む私立大学の在り方検討会議」の中間まとめを公表しましたが、そこからは幼児教育・保育分野にも通じる課題が浮き彫りになるとともに、保育者を含むエッセンシャルワーカー養成の重...

吉田正幸
10月9日


こども誰でも通園制度の利用ニーズをどう把握するか
こども家庭庁が市町村事業計画の量の見込み算出で事務連絡 こども家庭庁は9月29日付で、第三期市町村子ども・子育て支援事業計画等における「量の見込み」の算出等の考え方(改訂版 ver.3)についての事務連絡を発出しました。この中で、来年度から給付制度として始まる乳児等通園支...

吉田正幸
10月5日


一般社団法人の保育所等で巨額の不正受給!
6年間にわたる不正需給はなぜ見落とされたのか? 横浜市は先ごろ、一般社団法人「KID-G」(横浜市鶴見区)が運営する認可保育所など5園で、給付費など約3億1600万円を不正受給していたと発表しました。川崎市も同日、同法人の認可保育所1園による運営委託費約2600万円の不正...

吉田正幸
9月30日


若者の労働時間短縮が少子化対策に有効!
若者の賃金上昇も出生率の引き上げに寄与すると試算 こども家庭庁のこども家庭審議会基本政策部会が9月22日に開かれ、こども施策の動きや今後の進め方について論議しました。この中で、柴田悠・京都大学教授が「こども政策への意見」を提出し、出生率の引き下げに寄与する政策について、具...

吉田正幸
9月23日


ポイントは遊びを通した学びの保障
幼稚園教育要領改訂にどう反映されるのか? 文部科学省の中央教育審議会教育課程企画特別部会がこのほど開かれ、そこで示された論点整理(案)の中で、幼稚園教育要領改訂に向けた方向性と論点が明らかにされています。その中で、「幼児教育における遊びの中での直接的・具体的な体験を通した...

吉田正幸
9月21日


子育て世帯への住宅支援で初の全国調査へ
住宅支援政策の充実は少子化対策にも有効か! こども家庭庁はこのほど、子育て世帯に配慮した住宅支援等の在り方について調査研究に乗り出すことになりました。どのような子育て世帯向けサービス等が導入されているか、賃貸住宅を中心に自治体からの支援の有無や自治体のまちづくりとの関連性...

吉田正幸
9月16日


利用ニーズほど増えない一時預かり事業
こども誰でも通園制度に流れる可能性も こども家庭庁の令和8年度概算要求の中で、人件費等の上昇に対応するため、一時預かり事業の補助金額がベースアップされました。ただ、同庁の資料によると、実施か所数こそ増えているものの、延べ利用児童数は必ずしも増えておらず、10年前に比べてむ...

吉田正幸
9月12日


保育の質の向上につながる第三者評価の改善へ!
評価スケールを使って保育実践の改善・見直しを 子ども家庭庁の来年度概算要求がまとまりましたが、この中で新規事業として「保育所等における第三者評価改善モデル事業」2000万円が盛り込まれています。保育の質の向上に対する期待や関心が高まる一方で、エビデンスベースで質の向上につ...

吉田正幸
9月9日


8時間・11時間の“台形”問題の解決に迫れるか?
朝夕や シフト、ノンコンタクトタイムを考慮した職員配置を こども家庭庁が今年度に実施する調査研究事業には、いろいろ注目すべきものがあります。その中で今回は、「延長保育及び夜間保育を含めた保育利用時間等の実態及び早朝・夜間・休日等を含めた保育ニーズの把握に関する調査研究」を...

吉田正幸
9月5日
bottom of page
