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企業主導型の87施設が定員充足率2割未満
企業主導型の状況は他山の石か炭鉱のカナリヤか 児童育成協会がこのほど、企業主導型保育事業の定員充足状況(令和8年1月初日現在)を公表したところ、4346施設のうち87施設が定員充足率20%以下であることが分かりました。さらに、その4割近い37施設は、在籍児童数がゼロとなっています。充足率20%以下の施設は、企業主導型保育施設数全体の2%に過ぎませんが、今後さらに少子化が進行することを考えると、危険水域にある施設が一定数以上あることをうかがわせています。 定員充足率20%以下の施設の状況(設置パターン)をみると、企業等の事業所内設置している施設が比較的多く、次いで病院・介護施設・学校内に設置している施設も多く、これらは一般事業主設置型と呼ばれるものとなっています。 従業員枠は、文字通り自社もしくは共同利用している企業等の社員の子どもを受け入れるためのものであり、必要に応じていつでも利用できるよう定員に余裕(空き)があるのは珍しいことではありません。とはいえ、在籍児童がゼロということになれば、事業所内保育施設としての存在意義が問われることにもな

吉田正幸
15 時間前


政策効果の有無により予算の見直しへ!?
子ども・子育て関連補助金の包括化も課題に 政策効果の観点から補助金や税制について、必要な見直しを進めようという動きが加速しています。トランプ政権でイーロン・マスク率いる米政府効率化省(DOGE)になぞらえて、日本版DOGEとも呼ばれる「租税特別措置・補助金見直し担当室」が昨年11月、内閣官房の行政改革・効率化推進事務局に設置されましたが、まずは来年度概算要求をターゲットに予算見直しに向けた検討が始まりました。 その一環として、租税特別措置・補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議がこのほど開かれ、租税特別措置・補助金・基金の適正化に関する今後の取組について協議しました。この日の会議では、「租税特別措置・補助金・基金の適正化に向けた提案募集の結果」が明らかにされ、その中で子ども・子育て支援に関して、「⼦ども・⼦育て⽀援制度全体が複雑化しており、全体の⾒直しを含めた改善が必要」として、次のような意見が示された。 ◇⼦ども・⼦育て⽀援に関する補助等の制度が積層化。運⽤が過度に複雑化しており、情報開⽰も不⾜している。 ◇出⽣数が減少を続ける中で、

吉田正幸
4月25日


乳幼児理解に基づく評価の充実とは
保育所、こども園、幼稚園で評価の整合性を図れるか 3要領・指針の見直しに向けて検討を重ねている文部科学省の幼児教育ワーキンググループと、こども家庭庁の保育専門委員会はこのほど、合同会議を開き、乳幼児理解に基づく評価の充実について協議しました。この日の会議では、「乳幼児理解に基づく評価の充実の方向性(案)」が示され、「記録の充実や記録を基にした振り返り」などを重視する考えが強調されました。 乳幼児理解に基づく評価に関しては、保育所、認定こども園、幼稚園などの幼児教育施設における取り組みや考え方を整理し、「指導計画の作成⇒指導⇒評価⇒改善」といったPDCA的な流れをベースにした評価の充実を目指すという一連の取り組みを踏襲。その上で、保育所や幼稚園など各施設種別の評価の現状や課題を踏まえて、「記録と振り返りの充実」や「遊びの中の『学び』を見取る視点」を重視する方向性を示しています。 また、評価を行う上で欠かせない記録や振り返りについては、改めて「記録と振り返りの充実」や「遊びの中の『学び』を見取る視点」を重視する方向性が示されました。特に、「記録

吉田正幸
4月21日


人口減少対策のボトルネックは旧来の制度
飛騨市長が「人口減少特区」や「こども保険」を提言 人口戦略本部の議論を下支えするための論点整理の役割を担う政府の「人口減少対策に関する意見聴取プロジェクトチーム」が月1~2回のペースでヒアリングを重ねています。第3回のヒアリングでは、都竹淳也・飛騨市長が「⼈⼝減少先進地における現場の姿と⼈⼝減少対策の課題」について、人口減少の著しい自治体として意見を展開しました。 都竹市長によると、人口減少対策を講じようとする際の問題点として、「財政インセンティブの歪み」と「制度のボトルネック」の2つを挙げています。財政インセンティブの歪みについては、施策の重点化を図ろうとしても適切な調査(データ)と議論がないまま、「給付型の⽀援策が広がり、⾃治体間の消耗戦になっている」と指摘しました。 制度のボトルネックについては、「⼈⼝減少下では、様々なサービスや施設の⾒直しが不可⽋であるが、拡⼤する社会を前提に設計されている制度が多く、縮⼩社会には適合していない」と指摘。「縮⼩していくための適切なプロセスを阻む規制や基準がある」として、例えば①補助⾦の制約のため施設

吉田正幸
4月12日


新たな少子化対策のステージは“地域生活圏”
地域分析に基づいた総合的な政策を期待 民間の立場から人口問題にアプローチしている「未来を選択する会議」の政策提言グループはこのほど、「未来選択・緊急提言-『縦割り』を超えた推進体制を 」 を取りまとめ、政府の人口戦略本部「第3回人口減少対策に関する意見聴取プロジェクトチーム」に提出しました。 緊急提言では、「こども未来戦略」の「加速化プラン」が完了する2028年度の後、即ち2029年度以降の「新たなステージ」に向けた少子対策を検討するよう求めています。その際、人口減少の影響を最も早く受けるのは地方だとして、地域において各分野の政策を総合的に組み合わせた「政策リンケージ」の構築・実行を進めていく「地域生活圏」構想を提唱しています。 地域をベースとした「政策リンケージ」のを構築・実行については、「意欲のある地域に対して、国が地域の調査分析に協力し、少子化対策や人材政策、地域生活圏などの政策リンケージのメニューを提示し、地域政策リンケージの構築を推進していくプロジェクトを立ち上げる」よう求めています。さらに、 地域ごとの出生・移動動向を総合的に

吉田正幸
4月8日


民間版の人口問題白書が初めて誕生
1990年代以降の政府の政策動向も説明 経済界や労働界、地方自治体、子育て関連団体、学識者などで構成する「未来を選択する会議」はこのほど、初めてとなる民間版「人口問題白書」を発刊しました。政府が出す公的な白書ではありませんが、人口問題に関する様々な動向や情報、見解を網羅したもので、我が国の人口問題を考える上で必要な内容が一通り盛り込まれています。 人口問題については、かつて政府の人口問題審議会による「人口白書」が1959 年と1974 年の2回刊行されたそうです。その意味では、民間版ながら半世紀ぶりに人口問題に関する白書が刊行されたことになります。 今回の白書刊行の目的については、この会議の共同代表兼議長の三村明夫・日本製鉄株式会社名誉会長が、白書の冒頭で次のように述べています。 「この白書は、人口問題に関心を持っておられる国民の皆様に、人口の動向や政策の動き、各界有識者の人口問題に対する意見などの情報を分かりやすく提供することを目指した“民間版白書”です。皆様が人口問題に対する理解や議論を深めていただく上で、一助となることを願ってやみませ

吉田正幸
4月3日


今年10月から保護者によるカスハラ防止を義務化
保育現場の環境整備で保育者の離職防止を 令和7年6月に労働施策総合推進法が改正されたことにより、カスタマーハラスメント防止のために、事業主が雇用管理上必要な措置を講じなければならないこととされました。実際に施行されるのは令和8年10月1日からと半年後に迫っていることから、こども家庭庁はこのほど、保育現場におけるハラスメント防止対策の推進についての対応方針を示しました。 それによると、保育所や幼稚園、認定こども園等においても「職場環境改善を進める上で、ハラスメント対策の取組を講じることは重要である」として、保育現場の対応に役立つ関係情報の提供・周知や、ガイドラインや研修資料等の作成・周知、制度的な対応の在り方についての検討などに取り組む考えを示しています。 ハラスメントの措置については、セクシャルハラスメントが平成18年の改正男女雇用機会均等法、パワーハラスメントが令和元年の改正労働施策総合推進法で義務化され、今回の改正労働施策総合推進法でカスタマーハラスメントも義務化されることになりました。 今回の法改正によるポイントは、保護者によるカス

吉田正幸
4月1日


幼稚園教諭の養成のあり方で大幅見直しへ
新たに20単位程度の「強み専門性」を創設 文部科学省の 中央教育審議会・教員養成部会の下に設けられた幼児教育作業部会はこのほど、「 幼稚園教諭等の今後の養成・採用・研修の在り方について議論のまとめ」(案)をとりまとめました。それによると、養成段階については「学び続ける教師としての基礎能力」を重視するとともに、個々の教師が「強み・専門性」を持ちながら他の教諭と協働することで、「チーム」としての機能を高め、幼児教育の質全体を向上させることを目指しています。 このうち「学び続ける教師としての基礎能力」については、カリキュラムの再構造化を図り、科目の中に「幼児教育の基本」を新たに設け、 環境を通した教育や小学校教育との接続を重視するなど、これまでの科目を再編する方向を打ち出しています。 「幼児教育の基本」に盛り込む事項としては、環境を通して行う教育や遊びを通しての総合的な指導のほか、児教育において育みたい資質・能力等、さらにはそれらを手掛かりとした小学校教育との接続について学修するとしています。 また、「強み・専門性」に係る内容については、新たに

吉田正幸
3月29日


私幼の7割が施設型給付に移行したが
都道府県によって大きく異なる移行率/こども家庭庁の調査 こども家庭庁がこのほど、令和7年度私立幼稚園の子ども・子育て支援制度への移行状況等調査の結果をとりまとめたところ、全国の私立幼稚園の7割が施設型給付に移行しており、令和8年度末までには8割近い園が給付園になる見通しであることが分かりました。とはいえ、「将来的にも移行する見込みはない」との回答や無回答が1割程度あることを考えると、1~2割程度の園は最後まで私学助成に残る可能性がありそうです。 また、都道府県別の移行状況をみると(令和8年度末までの移行予定を含む)、7県が施設型給付園が100%、つまり私学助成園がゼロになる見込みとなっています。逆に、移行率が50%以下のところは3都県、60%以下のところは4府県あるなど、都道府県によって移行状況に大きな開きのあることも明らかになっています。 移行しない園には、子ども・子育て支援制度や給付を受けることへの不安・心配など、十分に制度や仕組みを理解しないまま移行をためらっているところが少なくありません。中には、認定こども園への移行を認められないケ

吉田正幸
3月23日


向こう5年間で減らないのは3号子どもだけ!
全市区町村の第 3 期事業計画上の需要見込みが判明 こども家庭庁は3月18日、第14回こども家庭審議会の子ども・子育て支援等分科会を開き、様々なこども政策の進捗状況をめぐって協議しました。この中で第3期市町村子ども・子育て支援事業計画における「量の見込み」と「確保方策」が明らかになりました。 それによると、第3期市町村事業計画(令和7~11年度)における量の見込み(保育需要)は、向こう5年間で1号認定が2割近い減少、2号認定が1割弱の減少、3号認定がほぼ横這いになっています。これまでは女性就業率の上昇によって保育需要が押し上げられてきましたが、その影響を打ち消すほど少子化が進行していることの表れだと言えそうです。 ただ、今回明らかになったデータは、あくまでも全市町村の計画上の数値を総合化しただけであって、人口減少が加速している市町村においては供給過剰が進んでおり、教育・保育施設の多機能化や統廃合、合併・事業譲渡などを視野に入れた対応が求められそうです。 なお、同庁では、様々な地域の状況や特性を踏まえて計画を策定したり、必要な対策を講じる必

吉田正幸
3月20日


「保育園」の倒産が倍増?!
休廃業なども含めると46件が保育事業から撤退 企業の信用調査大手の帝国データバンクが先ごろ公表したレポート「『保育園』の倒産・休廃業解散動向(2025年)」によると、昨年1年間に発生した「保育園」運営事業者の倒産は前年より7件多い14件、休廃業や解散8件多いは32 件であったことが分かりました。少子化が進む中で、保育事業からの撤退を余儀なくされる園が増えていることが、改めてデータで裏付けられた格好です。 同社の言う「保育園」の倒産というのは、負債1000 万円以上、法的整理を行ったものを指しており、一般的には株式会社が設置運営する保育施設だと考えられます。社会福祉法人のような公益法人と違い、ある意味で撤退しやすいことから、園児減に伴う経営悪化などにより倒産に追い込まれたと考えられます。 一方、休廃業や解散については、社会福祉法人やNPO法人等の公益法人も含まれますが、こちらのほうは前年より3割強増えており、株式会社ほどではないにせよ事業から撤退するところが増えつつあります。 これについて、同社のレポートでは、「共働き世帯の増加も背景に保育

吉田正幸
3月9日


昨年1年間の出生数は70.6万人に減少!
出生数の減少の程度はやや緩和したものの… 厚生労働省は2月26日、人口動態統計速報(2025年12月分)を公表しました。その結果、2025年1月から12月まで1年間の速報値が明らかになり、2025年1年間の出生数は約70.6万人となることが分かりました。正確には70万5809人で、前年より1万5179人(対前年比2.1%)の減少となります。 出生数が前年より減少するのは10年連続となりますが、減少数・率とも前年に比べて半分以下となっており、減少の程度が緩和しています。月別の状況をみると、6月と12月に限っては、一昨年の同月をわずかながら上回っています。とはいえ、今年は60年ぶりに丙午(ひいのえうま)の年にあたり、60年前の「1.57ショック」ほどまではいかないにしても、出生数が増加に転じる可能性は低いのではないかと考えられます。 ただ、この速報値は、日本における日本人、日本における外国人、外国における日本人等も含んだものであり、日本における日本人の子どもだけの出生数は6月頃に公表される人口動態統計月報で明らかになります。月報の数値は、速報値

吉田正幸
2月26日


高市首相の施政方針演説は保育政策に踏み込まず
「こども未来戦略」の「加速化プラン」を踏襲する一方で… 高市早苗首相は2月20日、衆参両院で施政方針演説を行い、「外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、そして人材力。日本の総合的な国力を徹底的に強くしていく」ことを強調しました。 この演説の中では、「人材力」の一環として、子ども・子育て支援や保育政策について、「『こども未来戦略』の『加速化プラン』に基づき、こども誰でも通園制度の本格実施や保育士の処遇改善などの取り組みを推進する」と述べ、これまでの保育政策を基本的に踏襲する考えを示しました。 ただ、今回の施政方針演説を見る限り、保育政策や子ども・子育て支援策は国家戦略の主軸ではなく、成長戦略や人的資本政策の一部として間接的に扱われる位置付けになっています。保育に関する直接的な言及はほとんどなく、「力い経済」「強い外交・安全保障」や「責任ある積極財政」「責任ある日本外交」が強調される中で、派生領域的な位置づけにとどまっているという印象を拭えません。 また、「人材力」に関しては、「人材総活躍」を目指す中で、「育児、子供の不登校、介護が原因の離

吉田正幸
2月21日


政府の少子化対策や保育政策の行方は?
高市首相が第 2 次内閣発足に当たり指示書 高市早苗首相は2月18日、第2次高市内閣の発足に当たり、全18閣僚に対する指示書を出しました。「強い経済の実現」「地方を伸ばし、暮らしを守る」「外交力と防衛力の強化」に軸足を置いた内容ですが、少子化対策や保育政策に関しても関係閣僚に対する指示を行っています。 関係閣僚すべてに共通する政策課題としては、中低所得者の負担軽減だけでなく「人口減少・少子化を乗り切り、少子化対策を充実させる」ためにも、「消費税の在り方の検討、給付付き税額控除の制度設計を含む税と社会保障の一体改革に取り組む」よう求めています。 これは、財務大臣をはじめとして総務大臣、厚労大臣、経済財政担当大臣に対して同じ指示を出しており、こども家庭庁が所管する保育政策とは異なる次元で少子化対策に資する政策を打ち出すものと考えられます。 また、経済財政担当大臣に対しては、「厚生労働大臣や内閣府特命担当大臣(こども政策)をはじめ関係大臣と協力して、育児・子供の不登校等が原因の離職を減らすため、ベビーシッターや家事支援サービスの利用促進等、負担

吉田正幸
2月19日


保育者の専門性は世の中に認知されず?
やりがいと苦労の狭間に立たされる保育者 公益社団法人日本こども育成協議会がこのほど、「保育従事者の意識調査」の集計結果をまとめたところ、保育者自身はやりがいや専門性の高さを感じている一方、職場環境の不十分さや世間の理解不足とのギャップに悩んでいることが明らかになりました。 「保育の仕事の魅力や現状を、もっと世の中に知ってほしい」との想いをこども家庭庁に届けたいとの願いから、保育従事者を対象としたアンケートへ調査を実施したものです。 それによると、「保育の仕事は専門性の高い仕事だと思うか」との問いに対して、「そう思う」が82.4%、「ややそう思う」が13.1%、「あまり思わない」が4.2%、「思わない」が0.2%となっており、回答した保育従事者の95%以上が自分たちの仕事は専門性が高いと受け止めていることが分かりました。 ただ、その一方で、「保育の仕事の専門性の高さは世の中に認知されていると感じるか」との問いについては、「感じない」が23.4%、「あまり感じない」が60.2%、「ややそう感じる」が13.9%、「そう感じる」が2.5%となって

吉田正幸
2月16日


全世代型社会保障と地域共生社会をつなぐ存在へ
こども園は地域の中核拠点で、AI時代のエッセンシャルワーク 全国認定こども園協会の政策研修会がこのほど開催され、「今後の保育政策の行方と認定こども園の未来」をテーマに講演やディスカッションが行われました。 この中で、宮本太郎・中央大学教授による興味深い講演では、日本の社会保障政策が大きく転換する中で、認定こども園が果たすべき役割を「全世代型社会保障」と「地域共生社会」という2つの政策ビジョンから整理し、認定こども園の可能性を論じるなど、これまでにない視点から認定こども園のあり方を取り上げています。 大切なポイントは、①AI時代は社会の構造転換が進み、保育・介護・医療などの新たなエッセンシャルワークが重要になる、②保育・幼児教育がエッセンシャルワークとして、AIやICTの実装によるアドバンスト化(高度な、先進的な)することで、少子社会や地域に対応できるようになる、③認定こども園がアドバンスト化したエッセンシャルワークとなることで、全世代型社会保障と地域共生社会のビジョンをつなぐことができる、といった点にあります。 宮本教授による講演の概要は

吉田正幸
2月13日


都市部への人口集中で地方の人口減少は加速!?
いびつな人口移動は保育機能の維持にどう影響するのか 総務省がこのほど公表した「住民基本台帳人口移動報告」(2025年結果)」によると、東京をはじめ大都市部への人口集中が以前として続いており、特に女性のほうが地方から東京圏に流出していることが分かりました。 このことは、少子高齢・人口減少社会において、大都市圏と地方の二極化が進むことによって、地方はより人口減少が加速する可能性が高いことを意味します。その結果、地方の保育者養成校は一段と厳しい状況に陥ることが予想され、保育人材の確保がますます困難になるかもしれません。また、地方ほど少子化が加速することにより、保育機能の維持・確保が喫緊の重要課題として浮上してきます。 同庁の人口移動報告によると、都道府県別にみた転入超過自治体は、東京都、神奈川県、埼玉県、大阪府、千葉県、福岡県、滋賀県の7都府県しかなく、その多くが首都圏となっています。このうち転入者が1万人を超えているのは4都府県に過ぎず、中でも東京都の6万5219人が突出しています。 市区町村別の上位10自治体をみると、大阪市の1万6090人

吉田正幸
2月4日


横浜市が中期計画で「こども・子育て」も政策の柱に
保育の質も重要だが、待機児童ゼロの継続がもっと大事? 横浜市はこのほど、2026年度から2029年度までの4年間を計画期間とする中期計画素案を発表し、1月5日から2月27日までパブリックコメントを実施しています。この中で、保育関連としては、待機児童ゼロの継続だけでなく、「質の高い保育・幼児教育の確保と充実を図ることが重要」との考えが示されています。 ただ、「待機児童や保育の必要性が高い保留児童の解消に向けて、安定的な保育・幼児教育の場の確保に取り組むと共に、質の確保・向上を図ります」という表現からも分かるように、政策の優先順位としては「待機児童ゼロ」「保留児童の解消」のほうに重きが置かれています。 とはいえ、多くの自治体が待機児童ゼロを謳うにとどまっているのに対して、横浜市は「保留児童の解消」を掲げていることが注目されます。保留児童といっても様々なケースがありますが、第1希望の園以外には行かないというケースは別として、認可外保育施設の利用や求職活動の一時的休止などを理由に入所できない潜在待機児童と言われるケースについて、その解消を目指すとい

吉田正幸
2月1日


衆院選に向けた各党の公約の特徴や違いは
保育や子育て支援、少子化対策に関する考え方に温度差 2月8日の衆院選投開票に向けて、各党の選挙公約がほぼ出揃いました。基本的には与党の政策が国の施策に色濃く反映されることになりますが、各党の公約に盛り込まれた考えを見ることによって、同じ政策課題に対しても様々な捉え方があり、答えはそれほど単純ではないということが分かります。それと同時に、例えば保育政策に関しても、どのような観点からアプローチしようとしているのかが明らかになり、それぞれのスタンスや力点の違いが浮き彫りになります。 今回は、自民党、中道改革連合、国民民主党、日本維新の会、れいわ新選組、日本共産党の公約の中から、保育や子育て支援、少子化対策に関するものを取り上げてみました。 保育や子育て支援に関しては、多くの党が保育料の完全無償化や保育者の処遇改善、配置改善などを挙げています。その一方で、少子化対策については、正面から捉える政党がある一方、ほとんど触れない政党があるなど、喫緊の重要課題であるにもかかわたず、政党によって大きな温度差があることが分かります。 参考までに、以下に保育や

吉田正幸
1月23日


公定価格加算の前提は保育人材の確保!
人材確保・加算・質の向上という3大要素 こども家庭庁はこのほど、令和8年度公定価格・基準等の見直し事項(案)を示しました。各種加算をはじめ質の充実に向けた見直し・改善が図られる予定ですが、気掛かりな点がないわけではありません。 それは、加算を受けるためには保育人材を確保・配置しなければならないということです。公定価格の問題というより、人材難の中での教育・保育施設側の対応の問題と言えそうです。具体的に何が問題になるのか、公定価格の見直し事項から探ってみました。 今回の見直しでは、「3歳児の年齢別配置基準に係る経過措置期間の終期設定(令和9年度末まで)」「学級編成調整加配の見直し」「保育所等におけるこども誰でも通園制度の実施促進のための各種加算の見直し」「障害児保育充実のための専門職の活用等」などが関係します。 例えば、「3歳児の年齢別配置基準に係る経過措置期間の終期設定(令和9年度末まで)」に関しては、3歳児の職員配置基準が20:1から15:1に改善されましたが、そのための職員を確保できない施設の場合、激変緩和として一定の経過措置期間が設け

吉田正幸
1月19日
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