top of page


名古屋市が公立幼・保の統廃合・再編へ
公立の幼保連携型認定こども園を地域の基幹園に 人口230万人を超える大都市である名古屋市でさえ、公立施設の統廃合と認定こども園化を進めようとしています。この動きは地方都市に限った問題ではありません。私立も含めた幼児教育・保育施設全体の再編が始まる時代に果たしてどう臨めばいいのでしょうか。 名古屋市はこのほど、子ども青少年局の「公立保育所の在り方に関する基本方針(案)」と、教育委員会の「市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画(案)」を策定し、6月11日から7月10日までパブリックコメントを実施しています。首長部局と教育委員会が連携して、公立幼稚園・保育所の統廃合・再編計画を示し、同時にパブリックコメントを行うのは珍しいことです。 いずれも今後10年間の取り組みを目指すもので、公立保育所に関する基本方針案では、来年4月には78園(現在は83園)に集約される保育所のうち62園程度をそのまま存続させ、10園程度を民間移管・統合、6園を公立の幼保連携型認定こども園に移行させる方針を示しています。 一方、公立幼稚園に関する実施計画案では、20園ある

吉田正幸
4 日前


3要領・指針の見直しに向けた骨格が固まる!
3つの資質・能力や10の姿などの関係性や整合性を改善 文部科学省・こども家庭庁はこのほど、いわゆる「3要領・指針」改訂の方向性を示した「幼児教育WG・保育専門委員会取りまとめ(案)」を公表しました。この取りまとめをベースに、幼稚園教育要領、保育所保育指針、認定こども園教育・保育要領の改訂が行われることになります。 本コラムでは、取りまとめの解説というより、3要領・指針の共通化や幼児教育概念の整理という点に視点を当てて、認定こども園や保育所、幼稚園という「幼児教育施設」が受け止めるべき課題について取り上げたいと思います。 取りまとめでは、0歳からの発達や学びの連続性を重視し、3要領・指針の一層の整合性と構造化を図ろうとしています。その際、現行の3要領・指針では曖昧であった「育みたい資質・能力」「3つの視点及び5つの領域のねらい及び内容」「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の関係性を明確にし、それぞれの整合性も図るとしています。 論理的には、より良い3要領・指針の改訂が行われそうですが、それが果たして全ての幼児教育施設において十分に理解・咀

吉田正幸
6月10日


保育士等の就業継続のポイントは業務負担の軽減
保育補助者や保育ICTの活用も有効な手立てに 保育士等の就業継続意向は約8割と高いにもかかわらず、現場での業務負担感は大きく、3人に1人は休憩時間が30分に満たないなど、依然として保育士等の業務改善があまり進んでいないことが浮き彫りになっています。これは、こども家庭庁の令和7年度調査研究事業の一環として、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが行った「保育士等の意識及び業務負担軽減に関する調査研究」報告書から明らかになったものです。 保育士等を辞めたいと答えた人に、その理由を聞くと、「給与がよくないため」「業務量が多く大変なため」という理由が上位を占めており、処遇の低さと業務負担の大きさがダブルパンチとなって、就業継続意欲を低下させていることが分かります。 これに関して、就業継続に影響する業務負担軽減効果をみると、効果があったと回答した割合は「保育補助者」「保育支援者」のいずれも9割近くあり、保育ICTの活用は7割弱となっていました。保育補助者のほうが具体的に効果が見えやすいということもあるでしょうが、保育ICTについては活用の仕方が不十分な

吉田正幸
6月5日


令和7年の出生数は1.5万人減って約67万人に
減り方はやや緩和したものの少子化は止まらず 厚生労働省が6月3日、令和7年人口動態統計月報年計(概数)を公表したところ、昨年1年間の出生数は前年より1 万4937 人少ない約67万1000人、合計特殊出生率は0.01ポイント低い1.14であることが分かりました。前年より4万人あまり減った令和6年の出生数に比べて、減少の程度は少し緩和したとはいえ、減少傾向を反転させるまでには至っておらず、依然として厳しい少子化が続いていると言えそうです。 少子化の大きな要因として、未婚化・非婚化、晩婚化・晩産化が上げられていますが、今回の月報年計(概数)データによると、婚姻件数は48 万9119 組で前年より4027 組増加しており、婚姻率(人口千対)も前年より4.0 より0.1ポイント高いは4.1 となっています。 離婚件数についても、17 万9068 組と前年より6836 組減少し、離婚率(人口千対)はポイント低い1.50となっています。 この婚姻件数の増加や離婚件数の減少が、出生数の減少度合いをいくらか緩和したと考えられますが、近年の少子化の最も大き

吉田正幸
6月3日


保育所等にもスポットワーク活用の動きが!
保育分野でのスポットワークのメリットとリスクとは 少子化の進行により定員割れに見回れる保育所等も増えつつありますが、それ以上に深刻なのが保育人材の確保です。こうした中、徐々に拡がりつつあるのが、1日単位や時間単位で限られた時間だけ働く「スポットワーク」です。既に一般企業等では、スマートフォンなどのマッチングアプリを利用して、スポットワーク=スキマバイトの活用が当たり前のように行われていますが、その動きが保育分野でもみられるようになってきました。 こども家庭庁の令和7年度調査研究事業の一環として、有限責任監査法人トーマツがまとめた調査研究報告書によると、スポットワークで働く者を雇用する(した)理由としては、「保育業務に必要な人員を確保するため」「より手厚い配置にす るため」「保育の周辺業務(補助業務)に必要な人員を確保するため」などが挙げられていました。 スポットワークを活用しようとする背景には、厳しい人材難が続く中で、配置基準上やむにやまれず活用する側面と、ギリギリで回している保育者の負荷を少しでも下げようとする面と、病気その他で急に欠勤し

吉田正幸
6月2日


保育所等の合併・事業譲渡で初のガイドライン
実例を調査した上で具体的なポイントや留意事項などを解説 保育所や幼稚園、認定こども園などの合併・事業譲渡等が増えていくと予想されています。しかし、その一方で、合併や事業譲渡等をスムーズに進めていくための情報や知見、手法が十分ではなく、地方自治体によるローカルルールと呼ばれる独自の対応を求められる問題などもあって、多くの課題を抱えているのが実情です。 こうした状況を踏まえて、こども家庭庁の調査研究事業の一環として、合併・事業譲渡等に関する実態を調査し、ガイドラインを作成するとともに、自治体ルールの有無・内容などを整理した報告書が、このほど公表されました。保育関係で合併・事業譲渡等の実態を調査し、円滑な実施のためのガイドラインをつくったたのは初めてのことです。 それによると、合併・事業譲渡後に問題を引きずらないための事前調査の重要性や、自治体により異なる申請手続きへの対応、合併・事業譲渡等に伴う職員・保護者・地域への配慮事項など、具体的な課題を踏まえたガイドラインを作成し、実施に際してのポイントや実際の手続き等について解説しています。...

吉田正幸
5月22日


2歳児の保育料には大きな自治体間格差が
3歳以上児の無償化の一方で2歳児の保育料は… 総務省統計局がこのほどまとめた「主要品目の都市別小売価格」(県庁所在市及び人口15万以上の市)によると、このうち保育所保育料(2歳児、5歳児)については、自治体によって様々な違いのあることが明らかになっています。 特に、2歳児の保育料については、最高額(伊丹市)と最低額(立川市)に4倍もの差がついていたほか、無償化している自治体もあるなど、自治体の財政力の違いや少子化対策・子育て支援に対する姿勢の違いが浮き彫りになっています。 3歳未満児の無償化に取り組む自治体も今後、増えてくることが予想されますが、その場合でも第2子から無償化するところや、一定の所得制限をかけるところ、2歳児だけ無償化するところなど、無償化の内容や程度が様々に分かれる可能性もあります。こうした自治体による違いが、子育て世帯の人口移動や少子化対策・子育て支援の成果にどこまでつながるか、効果の検証が必要になりそうです。 なお、5歳児の保育料については、2019年10月から無償化が実現したため、全ての自治体において保育料はゼロ円と

吉田正幸
5月16日


利用率の減少や人件費の上昇でも黒字施設が増加
処遇改善をはじめとした公定価格の引き上げがポイント 福祉医療機構が先ごろ、2024年度保育所・幼保連携型認定こども園の経営状況についてまとめたところ、保育所・こども園ともに利用率が減少し、保育士等の人件費も上昇しているにもかかわらず、サービス活動増減差額比率(いわゆる黒字)は上昇していることが分かりました。 その最大の要因は、2024年度に処遇改善等加算が10.7%と大幅に引き上げられ、公定価格である利用児童単価(児童1人1か月当たりサービス活動収益)が上昇したことにあると考えられます。 言い換えれば、少子化の進行に伴い、今後さらに利用児童数が減少していくことが予想される中で、経営の安定を図るためには処遇改善等加算をはじめとした公定価格の引き上げ、とりわけ人口減少地域における小規模施設の単価引き上げが大きな意味を持つことになると言えそうです。 加えて、地域の保育者養成校の衰退と相まって、全国的に保育人材の確保が難しくなってきており、処遇改善をはじめとした雇用環境の改善が喫緊の重要課題となっています。これは、施設経営にとって人件費の上昇に直

吉田正幸
5月9日


企業主導型の87施設が定員充足率2割未満
企業主導型の状況は他山の石か炭鉱のカナリヤか 児童育成協会がこのほど、企業主導型保育事業の定員充足状況(令和8年1月初日現在)を公表したところ、4346施設のうち87施設が定員充足率20%以下であることが分かりました。さらに、その4割近い37施設は、在籍児童数がゼロとなっています。充足率20%以下の施設は、企業主導型保育施設数全体の2%に過ぎませんが、今後さらに少子化が進行することを考えると、危険水域にある施設が一定数以上あることをうかがわせています。 定員充足率20%以下の施設の状況(設置パターン)をみると、企業等の事業所内設置している施設が比較的多く、次いで病院・介護施設・学校内に設置している施設も多く、これらは一般事業主設置型と呼ばれるものとなっています。 従業員枠は、文字通り自社もしくは共同利用している企業等の社員の子どもを受け入れるためのものであり、必要に応じていつでも利用できるよう定員に余裕(空き)があるのは珍しいことではありません。とはいえ、在籍児童がゼロということになれば、事業所内保育施設としての存在意義が問われることにもな

吉田正幸
5月6日


政策効果の有無により予算の見直しへ!?
子ども・子育て関連補助金の包括化も課題に 政策効果の観点から補助金や税制について、必要な見直しを進めようという動きが加速しています。トランプ政権でイーロン・マスク率いる米政府効率化省(DOGE)になぞらえて、日本版DOGEとも呼ばれる「租税特別措置・補助金見直し担当室」が昨年11月、内閣官房の行政改革・効率化推進事務局に設置されましたが、まずは来年度概算要求をターゲットに予算見直しに向けた検討が始まりました。 その一環として、租税特別措置・補助金見直しに関する関係閣僚等及び副大臣会議がこのほど開かれ、租税特別措置・補助金・基金の適正化に関する今後の取組について協議しました。この日の会議では、「租税特別措置・補助金・基金の適正化に向けた提案募集の結果」が明らかにされ、その中で子ども・子育て支援に関して、「⼦ども・⼦育て⽀援制度全体が複雑化しており、全体の⾒直しを含めた改善が必要」として、次のような意見が示された。 ◇⼦ども・⼦育て⽀援に関する補助等の制度が積層化。運⽤が過度に複雑化しており、情報開⽰も不⾜している。 ◇出⽣数が減少を続ける中で、

吉田正幸
4月25日


乳幼児理解に基づく評価の充実とは
保育所、こども園、幼稚園で評価の整合性を図れるか 3要領・指針の見直しに向けて検討を重ねている文部科学省の幼児教育ワーキンググループと、こども家庭庁の保育専門委員会はこのほど、合同会議を開き、乳幼児理解に基づく評価の充実について協議しました。この日の会議では、「乳幼児理解に基づく評価の充実の方向性(案)」が示され、「記録の充実や記録を基にした振り返り」などを重視する考えが強調されました。 乳幼児理解に基づく評価に関しては、保育所、認定こども園、幼稚園などの幼児教育施設における取り組みや考え方を整理し、「指導計画の作成⇒指導⇒評価⇒改善」といったPDCA的な流れをベースにした評価の充実を目指すという一連の取り組みを踏襲。その上で、保育所や幼稚園など各施設種別の評価の現状や課題を踏まえて、「記録と振り返りの充実」や「遊びの中の『学び』を見取る視点」を重視する方向性を示しています。 また、評価を行う上で欠かせない記録や振り返りについては、改めて「記録と振り返りの充実」や「遊びの中の『学び』を見取る視点」を重視する方向性が示されました。特に、「記録

吉田正幸
4月21日


人口減少対策のボトルネックは旧来の制度
飛騨市長が「人口減少特区」や「こども保険」を提言 人口戦略本部の議論を下支えするための論点整理の役割を担う政府の「人口減少対策に関する意見聴取プロジェクトチーム」が月1~2回のペースでヒアリングを重ねています。第3回のヒアリングでは、都竹淳也・飛騨市長が「⼈⼝減少先進地における現場の姿と⼈⼝減少対策の課題」について、人口減少の著しい自治体として意見を展開しました。 都竹市長によると、人口減少対策を講じようとする際の問題点として、「財政インセンティブの歪み」と「制度のボトルネック」の2つを挙げています。財政インセンティブの歪みについては、施策の重点化を図ろうとしても適切な調査(データ)と議論がないまま、「給付型の⽀援策が広がり、⾃治体間の消耗戦になっている」と指摘しました。 制度のボトルネックについては、「⼈⼝減少下では、様々なサービスや施設の⾒直しが不可⽋であるが、拡⼤する社会を前提に設計されている制度が多く、縮⼩社会には適合していない」と指摘。「縮⼩していくための適切なプロセスを阻む規制や基準がある」として、例えば①補助⾦の制約のため施設

吉田正幸
4月12日


新たな少子化対策のステージは“地域生活圏”
地域分析に基づいた総合的な政策を期待 民間の立場から人口問題にアプローチしている「未来を選択する会議」の政策提言グループはこのほど、「未来選択・緊急提言-『縦割り』を超えた推進体制を 」 を取りまとめ、政府の人口戦略本部「第3回人口減少対策に関する意見聴取プロジェクトチーム」に提出しました。 緊急提言では、「こども未来戦略」の「加速化プラン」が完了する2028年度の後、即ち2029年度以降の「新たなステージ」に向けた少子対策を検討するよう求めています。その際、人口減少の影響を最も早く受けるのは地方だとして、地域において各分野の政策を総合的に組み合わせた「政策リンケージ」の構築・実行を進めていく「地域生活圏」構想を提唱しています。 地域をベースとした「政策リンケージ」のを構築・実行については、「意欲のある地域に対して、国が地域の調査分析に協力し、少子化対策や人材政策、地域生活圏などの政策リンケージのメニューを提示し、地域政策リンケージの構築を推進していくプロジェクトを立ち上げる」よう求めています。さらに、 地域ごとの出生・移動動向を総合的に

吉田正幸
4月8日


民間版の人口問題白書が初めて誕生
1990年代以降の政府の政策動向も説明 経済界や労働界、地方自治体、子育て関連団体、学識者などで構成する「未来を選択する会議」はこのほど、初めてとなる民間版「人口問題白書」を発刊しました。政府が出す公的な白書ではありませんが、人口問題に関する様々な動向や情報、見解を網羅したもので、我が国の人口問題を考える上で必要な内容が一通り盛り込まれています。 人口問題については、かつて政府の人口問題審議会による「人口白書」が1959 年と1974 年の2回刊行されたそうです。その意味では、民間版ながら半世紀ぶりに人口問題に関する白書が刊行されたことになります。 今回の白書刊行の目的については、この会議の共同代表兼議長の三村明夫・日本製鉄株式会社名誉会長が、白書の冒頭で次のように述べています。 「この白書は、人口問題に関心を持っておられる国民の皆様に、人口の動向や政策の動き、各界有識者の人口問題に対する意見などの情報を分かりやすく提供することを目指した“民間版白書”です。皆様が人口問題に対する理解や議論を深めていただく上で、一助となることを願ってやみませ

吉田正幸
4月3日


今年10月から保護者によるカスハラ防止を義務化
保育現場の環境整備で保育者の離職防止を 令和7年6月に労働施策総合推進法が改正されたことにより、カスタマーハラスメント防止のために、事業主が雇用管理上必要な措置を講じなければならないこととされました。実際に施行されるのは令和8年10月1日からと半年後に迫っていることから、こども家庭庁はこのほど、保育現場におけるハラスメント防止対策の推進についての対応方針を示しました。 それによると、保育所や幼稚園、認定こども園等においても「職場環境改善を進める上で、ハラスメント対策の取組を講じることは重要である」として、保育現場の対応に役立つ関係情報の提供・周知や、ガイドラインや研修資料等の作成・周知、制度的な対応の在り方についての検討などに取り組む考えを示しています。 ハラスメントの措置については、セクシャルハラスメントが平成18年の改正男女雇用機会均等法、パワーハラスメントが令和元年の改正労働施策総合推進法で義務化され、今回の改正労働施策総合推進法でカスタマーハラスメントも義務化されることになりました。 今回の法改正によるポイントは、保護者によるカス

吉田正幸
4月1日


幼稚園教諭の養成のあり方で大幅見直しへ
新たに20単位程度の「強み専門性」を創設 文部科学省の 中央教育審議会・教員養成部会の下に設けられた幼児教育作業部会はこのほど、「 幼稚園教諭等の今後の養成・採用・研修の在り方について議論のまとめ」(案)をとりまとめました。それによると、養成段階については「学び続ける教師としての基礎能力」を重視するとともに、個々の教師が「強み・専門性」を持ちながら他の教諭と協働することで、「チーム」としての機能を高め、幼児教育の質全体を向上させることを目指しています。 このうち「学び続ける教師としての基礎能力」については、カリキュラムの再構造化を図り、科目の中に「幼児教育の基本」を新たに設け、 環境を通した教育や小学校教育との接続を重視するなど、これまでの科目を再編する方向を打ち出しています。 「幼児教育の基本」に盛り込む事項としては、環境を通して行う教育や遊びを通しての総合的な指導のほか、児教育において育みたい資質・能力等、さらにはそれらを手掛かりとした小学校教育との接続について学修するとしています。 また、「強み・専門性」に係る内容については、新たに

吉田正幸
3月29日


私幼の7割が施設型給付に移行したが
都道府県によって大きく異なる移行率/こども家庭庁の調査 こども家庭庁がこのほど、令和7年度私立幼稚園の子ども・子育て支援制度への移行状況等調査の結果をとりまとめたところ、全国の私立幼稚園の7割が施設型給付に移行しており、令和8年度末までには8割近い園が給付園になる見通しであることが分かりました。とはいえ、「将来的にも移行する見込みはない」との回答や無回答が1割程度あることを考えると、1~2割程度の園は最後まで私学助成に残る可能性がありそうです。 また、都道府県別の移行状況をみると(令和8年度末までの移行予定を含む)、7県が施設型給付園が100%、つまり私学助成園がゼロになる見込みとなっています。逆に、移行率が50%以下のところは3都県、60%以下のところは4府県あるなど、都道府県によって移行状況に大きな開きのあることも明らかになっています。 移行しない園には、子ども・子育て支援制度や給付を受けることへの不安・心配など、十分に制度や仕組みを理解しないまま移行をためらっているところが少なくありません。中には、認定こども園への移行を認められないケ

吉田正幸
3月23日


向こう5年間で減らないのは3号子どもだけ!
全市区町村の第 3 期事業計画上の需要見込みが判明 こども家庭庁は3月18日、第14回こども家庭審議会の子ども・子育て支援等分科会を開き、様々なこども政策の進捗状況をめぐって協議しました。この中で第3期市町村子ども・子育て支援事業計画における「量の見込み」と「確保方策」が明らかになりました。 それによると、第3期市町村事業計画(令和7~11年度)における量の見込み(保育需要)は、向こう5年間で1号認定が2割近い減少、2号認定が1割弱の減少、3号認定がほぼ横這いになっています。これまでは女性就業率の上昇によって保育需要が押し上げられてきましたが、その影響を打ち消すほど少子化が進行していることの表れだと言えそうです。 ただ、今回明らかになったデータは、あくまでも全市町村の計画上の数値を総合化しただけであって、人口減少が加速している市町村においては供給過剰が進んでおり、教育・保育施設の多機能化や統廃合、合併・事業譲渡などを視野に入れた対応が求められそうです。 なお、同庁では、様々な地域の状況や特性を踏まえて計画を策定したり、必要な対策を講じる必

吉田正幸
3月20日


「保育園」の倒産が倍増?!
休廃業なども含めると46件が保育事業から撤退 企業の信用調査大手の帝国データバンクが先ごろ公表したレポート「『保育園』の倒産・休廃業解散動向(2025年)」によると、昨年1年間に発生した「保育園」運営事業者の倒産は前年より7件多い14件、休廃業や解散8件多いは32 件であったことが分かりました。少子化が進む中で、保育事業からの撤退を余儀なくされる園が増えていることが、改めてデータで裏付けられた格好です。 同社の言う「保育園」の倒産というのは、負債1000 万円以上、法的整理を行ったものを指しており、一般的には株式会社が設置運営する保育施設だと考えられます。社会福祉法人のような公益法人と違い、ある意味で撤退しやすいことから、園児減に伴う経営悪化などにより倒産に追い込まれたと考えられます。 一方、休廃業や解散については、社会福祉法人やNPO法人等の公益法人も含まれますが、こちらのほうは前年より3割強増えており、株式会社ほどではないにせよ事業から撤退するところが増えつつあります。 これについて、同社のレポートでは、「共働き世帯の増加も背景に保育

吉田正幸
3月9日


昨年1年間の出生数は70.6万人に減少!
出生数の減少の程度はやや緩和したものの… 厚生労働省は2月26日、人口動態統計速報(2025年12月分)を公表しました。その結果、2025年1月から12月まで1年間の速報値が明らかになり、2025年1年間の出生数は約70.6万人となることが分かりました。正確には70万5809人で、前年より1万5179人(対前年比2.1%)の減少となります。 出生数が前年より減少するのは10年連続となりますが、減少数・率とも前年に比べて半分以下となっており、減少の程度が緩和しています。月別の状況をみると、6月と12月に限っては、一昨年の同月をわずかながら上回っています。とはいえ、今年は60年ぶりに丙午(ひいのえうま)の年にあたり、60年前の「1.57ショック」ほどまではいかないにしても、出生数が増加に転じる可能性は低いのではないかと考えられます。 ただ、この速報値は、日本における日本人、日本における外国人、外国における日本人等も含んだものであり、日本における日本人の子どもだけの出生数は6月頃に公表される人口動態統計月報で明らかになります。月報の数値は、速報値

吉田正幸
2月26日
bottom of page
