top of page


中司宏・こども政策担当大臣の就任記者会見
幼保一元化のさらなる推進にも意欲を示す 高市政権発足後初めてとなる内閣改造が9月17日に行われ、第2次高市改造内閣が発足しました。その中で、こども政策や少子化対策などを担当する内閣府特命担当大臣に、日本維新の会の中司宏・衆院議員が任命されました。 中司大臣は、内閣府特命担当大臣として、こども政策や少子化対策のほか、若者活躍、規制改革、共生・共助も担当することになります。政治家になる前は、産経新聞の記者として土光臨調の取材をするなど、「行政改革、規制改革を目の当たりにしてきた」と語っています。 就任の記者会見では、子ども政策の推進について次のように述べて、こども家庭庁のこれまでの政策を踏襲して取り組む姿勢を明らかにしました。 ○こども家庭庁は、子ども政策に関する政府の司令塔として、子ども・若者や子育て当事者の声を聞き、子ども・若者の視点に立った政策づくりを通じて、「子ども大綱」に基づいた「こどもまんなか社会」の実現に取り組んでいきたい ○「こども未来戦略」の「加速化プラン」に基づいて、子ども・子育て支援の抜本的な強化を着実に進めていくとともに

吉田正幸
1 日前


幼保の垣根が低くなる自治体行政
人口減少社会に向けて行政体制にも変化が 文部科学省はこのほど、教育委員会の現状に関する調査(令和6年度間)を公表しました。この中で、教育委員会(事務局)から首長部局への事務委任・補助執行や、逆に首長から教育委員会(事務局)への事務委任・補助執行についても調査しています。 それによると、幼稚園に関する事務を教育委員会から首長部局に事務委任・補助執行しているケースが比較的多くみられました。特に、補助執行については、都道府県教委も市町村教委も1割以上に上っており、事務首長部局が所管する保育所や認定こども園等との一元的な運用が進んできていると言えそうです。 ちなみに、事務委任とは、本来の権限を持っている機関(首長や教育委員会)が、その権限(事務)そのものを他の機関へ移すこと。補助執行とは、本来の権限を持っている機関が、権限や責任は残したまま事務の「実務(処理)」だけを他の機関に行わせることです。事務委員のほうが、権限委譲の程度が大きいことになります。 そこで、幼稚園に関する状況をみると、教育委員会から首長部局に事務委任している市町村は56自治体(

吉田正幸
9月9日


地方で事業継続困難に陥る保育所が増加
今年1~8月の保育所の休廃園が前年の1.5倍に! 帝国データバンクがこのほど、保育所の「倒産・休廃業解散動向」レポート(2026年1-8月)をまとめたところ、今年1月から8月の間に休廃園した保育所は前年同期の20件から1.5倍の30件となったことが分かりました。 また、休廃園した保育所のうち、首都圏・京阪神・中京といった大都市圏以外の地方が占める割合は75%に及び、人口減少地域を多く抱える地方で園経営が厳しさを増していることがうかがえます。10年前の2016年は、地方の占める割合が47.1%と5割を下回っていたことを考えると、地方における経営環境の悪化が加速していると言えそうです。 このほか、帝国データバンクのレポートでは、「倒産(負債1000万円以上、法的整理)は6件発生」したとしています。社会福祉法人等の公益法人の場合は、経営破綻により急に倒産(法的整理)に追い込まれることは考えにくいため(ないわけではありませんが)、この6件は株式会社等が設置者であったと思われます。 いずれにしても、少子化の進行に伴い人口減少地域も拡大し、それが園経

吉田正幸
9月4日


こども家庭庁の来年度概算要求がまとまる
人口減少地域を視野に入れた新規事業とは こども家庭庁はこのほど、令和9年度予算概算要求をとりまとめました。一般会計は前年度より2101億円(4.9%)増の4兆4896億円、子ども・子育て支援特別会計(子ども・子育て支援勘定、育児休業等給付勘定)は379億円(1.2%)増の3兆2540億円を計上しており、合わせて2480億円(3.3%)増の総額7兆7436億円の要求となっています。 今回の概算要求に関しては、これまで年度途中に行ってきた補正予算も含む形にするとされていますが、保育士等の処遇改善については今夏の人事院勧告を踏まえた対応が必要になるため、概算要求には含まれおらず、処遇改善分や0~2歳を含む幼児教育・保育の支援などについては、予算編成過程で検討することになります。 概算要求の中身は、保育関係だけでも多岐にわたりますが、本稿では人口減少地域の保育機能の維持・確保・強化などに関する新規事業に焦点を当ててみました。 人口減少対策関係では、「将来の人口減少に備える取組を行う自治体への支援施策」「人口減少地域等における子育て拠点保育施設支援

吉田正幸
9月1日


幼稚園の園児数60万人割れが目前に!
保育所児童の減少傾向もより鮮明に 文部科学省とこども家庭庁が相次いで幼稚園や保育所、認定こども園などに関する最新の統計データを公表しました。両調査に共通している特徴は、施設種別を問わず少子化の影響が徐々に色濃く表れてきており、園児(利用児童)の減少や就園率(定員充足率)の低下が顕著に表れ始めたということです。 特に、幼稚園については、園数が約7900園と遂に8000園台を下回り、園児数は前年より6.2万人少ない約62.7万人となっています。ピーク時に比べて、園数はほぼ半減、園児数は4分の1にまで落ち込んでいることに改めて驚かされます。これは、乳幼児人口の減少に加えて、女性就業率の上昇による保育ニーズの高まりが園児減に拍車をかけているためで、幼稚園はかなり厳しい状況に陥っていることが鮮明になっています。 保育所についても、地域によっては待機児童がいるとはいえ、利用児童数は新制度が始まった平成27年度から12年連続の減少となっています。定員充足率をみても、保育所等(地域型保育事業や認定こども園を含む)の全体では、やはり平成27年から12年連続し

吉田正幸
8月28日


経営情報の見える化で報告施設は約8割に
見える化で浮かび上がる施設種別による違い こども家庭庁がこのほど、令和7年度から義務化された「経営情報の見える化」調査分析結果速報をまとめたところ、保育所や認定こども園、施設型給付を受ける幼稚園のうち、ここdeサーチを通じて報告を行った施設は登録施設数全体の約8割に上ることが分かりました。 これを私立の報告施設についてだけ見てみると(割合)、保育所が79.1%、認定こども園が81.5%、施設型給付を受ける幼稚園が64.3%となっています。言い換えると、私立幼稚園は3分の1以上が報告を行っていません。経営情報等の報告を期限から3か月以上行っていない場合、今年度から公定価格の減算が行われることになっており、減算額は基本分単価に5%を乗じた額と決して低くない額が減算されることになります(令和8年7月の請求分から減算を適用)。 一方、速報によると(本稿では全て私立施設)、職員配置状況については、保育所の平均値が常勤12.1人、非常勤3.5人の計15.6人、認定こども園が常勤14.1人、非常勤4.5人の計18.6人、施設型給付を受ける幼稚園が常勤7.

吉田正幸
8月27日


文科省の幼児教育政策も大きな節目へ
次期教育振興基本計画の諮問にみる政策動向 文部科学省の松本洋平大臣はこのほど、中央教育審議会に対して「第5期教育振興基本計画の策定について」諮問しました。この計画は、幼児教育から初等中等教育、高等教育までを視野に入れた教育政策の基本的な方向を示したものですが、第1期計画から現在の第4期計画までの流れをみると、幼児教育についても政策的な変遷を読み取ることができます。 さらに、2年後の2028年から始まる第5期計画策定に向けた諮問内容をみると、これまでの幼児教育政策の単なる延長線上にはない、新たな課題を踏まえた方向性が検討されると考えられます。その際、諮問文にも書かれているように、「AI時代への対応をはじめ特に現行計画策定以降の情勢変化に着目して2040年以降の社会を捉え直し、教育政策全体について総合的に検討する」ことが大きなポイントになると考えられます。 つまり、次期計画は、幼稚園だけでなく認定こども園や保育所等にとっても、今後の幼児教育のあり方を考える上で重要な意味を持ちます。そのことは、諮問文にちりばめられたつぎのようなキーワードとも言え

吉田正幸
8月24日


公定価格の地域区分見直しの方向性は…
自治体による増減の格差は不可避か? こども家庭庁の子ども・子育て支援等分科会がこのほど開かれ、その中で「保育所等の公定価格における地域区分の検討に係る調査結果及び今後の対応について」も意見が交わされました。 これは、令和6年人事院勧告で区分を市区町村単位から都道府県単位に大くくり化するとの見直しが行われたことに対応するもので、保育分野においては難しい課題もあることから、年内に見直し内容を固め、令和9年度から施行する予定となっています。 今後の対応については、令和6年人事院勧告における地域手当の率に準拠しつつ、新たな補正ルールを設ける方向で検討することになりますが、「現状の地域区分より、全国的な地域区分の差が縮小する方向で検討することを基本方針とする」としています。 ただ、全国的な地域区分の差が縮小できたとしても、現行の地域区分よりアップする自治体がある一方で、逆にダウンする自治体も出てくる可能性があるだけに、落とし所を模索しながらの検討となりそうです。もしダウンする自治体をなくそうとすれば(全ての自治体がアップもしくは現状維持)、相当の財

吉田正幸
8月20日


少子化の進行・10年間の衝撃!
わずか10年間で出生数が3割も減少 厚生労働省はこのほど、令和8(2026)年度 人口動態統計特殊報告「日本における人口動態(昭和30~令和6(1955~2024)年)-外国人を含む人口動態統計-」を公表しました。日本国内における人口動態事象について、外国人を含めて取りまとめたもので、平成14(2002)年度、平成19(2007)年度、平成26(2014)年度に続いて今回で4回目となります。 それによると、2024年の日本における外国人を含む出生総数は70 万9051 人、このうち「日本における外国人」は2 万2878 人で出生総数の3.2%を占めています。これを10 年前(2014年)と比べると、出生総数では30 万9555 人減少しています。わずか10年間で出生数が3割も減ったことになります。 その内訳をみると、「日本における日本人」は10年間で31万7436人(31.6%)減の68万6173人、このうち「父母ともに日本人」は31万3298人(31.8%)減の67万662人、「父母の一方が外国人」が4138人(21.1%)減の1万551

吉田正幸
8月14日


こども家庭庁の新長官に藤原官房長が就任
長官、局長、主要課長が交代する大幅人事に こども家庭庁は8月7日付で人事異動を発令しました(弊研究所の会員には主要人事について先週お伝え済み)。 初代長官であった渡辺由美子長官の退任に伴い、藤原朋子・官房長が2代目の長官に就任。官房長には吉住啓作・内閣府迎賓館長(元こども家庭庁支援局長)が就き、齊藤馨支援局長の内閣府政策統括官(共生・共助担当)への異動に伴い、後任の支援局長に竹林悟史・官房審議官(成育局担当)が就きました。竹林官房審議官の後任には、厚生労働省の姫野泰啓・保険局総務課長が就任しました。 また、8月4日付の人事異動では、尾崎守正長官官房総務課長が厚労省大臣官房審議官(総合政策担当)に転出したことに伴い、その後任に小野雄大⽀援局総務課長が就きました。 さらに、8月1日付の人事では、栗原正明・成育局保育政策課⻑が厚⽣労働省健康・⽣活衛⽣局⽣活衛⽣課⻑に転出したことに伴い、後任の保育政策課長に唐⽊啓介・厚⽣労働省保険局国⺠健康保険課⻑が就いたほか、野中祥⼦・⽀援局虐待防⽌対策課⻑が厚⽣労働省⼤⾂官房付内閣官房内閣参事官(内閣官房副⻑

吉田正幸
8月9日


仕事と子育ての両立は従業員の定着率に影響
両立できる環境が就業継続意欲を高める 厚生労働省はこのほど、「若年層における仕事と育児の両立に関する意識調査」速報を公表しました。これは、同省の共育プロジェクトの一環として行われたものです。この調査結果からは、仕事と育児・子育てを両立できる環境にあるかないかによって、働き続ける意向も大きく左右されていることが浮き彫りになっています。 調査速報によると、「今の職場で働き続けたい」と回答した割合をみると、「自分の職場は子育てとの両立がしやすい」と感じている人は78%いた一方で、「両立しにくい」と答えた人は33%にとどまり、45ポイントも差のあることが分かりました。 また、今の職場は子育てとの両立をしやすいかどうかを聞いたところ、子どもが生まれたあとに希望する働き方ができている人は78%が「そう思う」と回答しているのに対して、希望する働き方ができていない人は41%となっており、37ポイントも開きがありました。配偶者・パートナーの職場の場合についてみても、希望する働き方ができている人は57%、できていない人は29%で、できている人のほうが28ポイン

吉田正幸
8月5日


どの園にも必要な改正個人情報保護法への対応
写真、ICT、室内カメラ、ホームページなども対象に 改正個人情報保護法が7月17日に公布され、2年以内に施行されることになりました。この改正では、情報リスクに適切に対応した規律の一環として、「子供の個人情報の取扱いに関する規律」が新たに設けられ、16歳未満の子どもに関する個人情報保護が強化されることになります。 これは、認定こども園や保育所、幼稚園などにも直接・間接に影響を与えるもので、具体的には子どもの個人情報や顔写真・動画、ICTシステム、防犯カメラ・保育室内カメラ、ホームページ・SNSなどに関して、改めて利用目的を明確化し、保護者への周知・説明・同意取得を丁寧に行うことが求められます。 施行は2年以内とされていますが、これまでの経緯を勘案すると、令和10年4月から施行される可能性が高いと考えられます。言い換えると、それまでに改正法の子どもに関わる内容やポイントを確認・理解した上で、園児の個人情報等に関するルールや規約などの整備、重要事項説明書の見直しなど、様々な準備を進めるとともに、職員にもその趣旨を理解してもらう必要があります。..

吉田正幸
7月28日


幼稚園教員に関する諸問題が浮き彫りに!
一段と厳しい状況に置かれた私立幼稚園 文部科学省がこのほど、令和7年度学校教員統計調査の中間報告を公表しました。この調査は3年に1回行われているものです。それによると、幼稚園教員の平均年齢は3年前の前回調査と比べて1.7歳上がって40.0歳と、遂に40歳代の大台に乗ったことが分かりました。 この平均年齢を設置者別にみると、国立は前回調査より0.3歳下がって42.3歳、公立は1.1歳上がって42.5歳、私立は1.8歳上がって39.6歳となっています。また、平均勤務年数は全体で13.5歳で、設置者別では国立が0.2歳上がって16.5年、公立が1.5歳上がって15.5年、私立が2.2歳上がって13.2歳となっています。 学校教員統計調査の対象は本務教員となっており、ここには園長や副園長なども含まれるため、平均年齢や平均勤務年数は全体にやや高めに出ますが、それを割り引いたとしても私立幼稚園教員の平均年齢や平均勤務年数がかなり上がってきていることが明らかです。 その背景には、深刻な人材難と園児減少によって、新規採用教員が減っていることが影響している

吉田正幸
7月24日


保育政策に関心が薄い骨太方針2026
力強さに欠ける保育人材の処遇改善 政府は7月21日、経済財政諮問会議がまとめた「経済財政運営と改革の基本方針2026」いわゆる骨太の方針2026を閣議決定しました。この中で、少子化対策や子ども・子育て支援については、あまり踏み込んだ記述が見られず、当たり障りのない内容にとどまりました。 この骨太の方針は、「政府の経済財政政策に関する基本的な方針を示すとともに、経済、財政、行政、社会などの分野における改革の重要性とその方向性を示すもの」ですが、少子化対策や子ども・子育て支援、とりわけ保育政策については、その重要性に対する認識が示されず、既定の方向性が取り上げられたに過ぎませんでした。 かつて骨太の方針では、認可保育所への株式会社参入や今日の認定こども園につながる総合施設構想、近年では保育士等の処遇改善などが大きく取り上げられたことを思うと、高市内閣においては子ども・子育てや保育関連への関心が薄らいでいるように感じられます。 そんな中で、「主要分野ごとの重要課題と取組方針」として、「少子化対策と日本の未来を担うこども・若者のための政策の推進」

吉田正幸
7月22日


児童のいる世帯は縮小し複雑化?
働く母親は当たり前の世帯状況に 厚生労働省がこのほど、2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況を公表しました。それによると、18歳未満の児童のいる世帯は9174万世帯と前年より100万世帯増えたことが分かりました。ただ、これは日本全体の世帯数が増えているためで、全世帯に占める割合は0.1ポイント増の16.7%と微増したものの、10年前に比べると7ポイント近い減少、20年前に比べると10ポイント近く減っていることが分かりました。全世帯に占める児童のいる世帯の割合は、1995年の33.3%に比べて30年間で半減したことになります。 また、児童数の分布をみると、「1人」が前年より2.4ポイント増の50.1%と遂に5割を超えた一方、「2人」が0.9ポイント減の38.3%、「3人以上」が1.6ポイント減の11.5%と、次第に兄弟数が減ってきています。児童のいる世帯の平均児童数も、前年より0.05ポイント減の1.63人まで減少しており、少子化の傾向が世帯動向からもうかがえます。 さらに、特徴的なデータとして、児童のいる世帯の世帯構造をみると、「夫婦

吉田正幸
7月19日


こ家庁の「今後の保育政策を考える会」が初会合
法改正も視野に新たな保育政策を目指す こども家庭庁はこのほど、「今後の保育政策を考える会」を立ち上げ、令和11年度以降の保育政策のあり方について検討に乗り出しました。審議会や検討会といった従来の検討体制ではなく、自由闊達な意見を期待して、「考える会」という新しい会議のスタイルをとっているのが特徴です。 また、この考える会は、正委員とも言うべき構成員のほかに、多様な角度からの意見を期待して特別構成員も置いており、特別構成員は有識者と保育団体関係から成ります。それぞれ3回程度の会議が開かれ、来年7月頃には一定の考えを取りまとめる予定となっています。それを踏まえ、同庁では必要な法改正の作業に入るのではないかと考えられます。 同庁が一昨年12月に示した「保育政策の新たな方向性」は、令和10年度末までを見通したもので、令和11年度以降の保育政策については明確な方向性は示されていませんでした。特に、子ども・子育て支援制度に基づいた地方版子ども・子育て支援事業計画は現在、第3期(令和7~11年度)に入っており、国としても令和12年度からの第4期計画に向け

吉田正幸
7月14日


実現が目前に迫った保育DXとは
デジタル行財政改革取りまとめ2026を閣議決定 デジタル行財政改革会議は7月7日、「デジタル行財政改革取りまとめ2026」を決定しました。この中で、保育DXによる現場の負担軽減も盛り込まれ、保育業務ワンスオンリーや保活ワンストップシステムの全国展開が改めて示されました。 保育業務ワンスオンリーも保活ワンストップも、今年度から稼働を始めますが、実質的には令和9年度から本格的な全国展開が始まると見られています。令和10年度末までには、相当数の自治体が取り入れていると見込まれますが、保育現場がどこまで対応できるかは未知数であるだけに、ICT化の環境整備とともに保育DX対応へのサポート体制も問われそうです。 取りまとめによると、「保育DXによる現場の負担軽減」に向けて、①保育業務の届出一度きり原則(ワンスオンリー)実現に向けた全国基盤整備、②保活ワンストップシステムの全国展開を打ち出しています。 このうち保育業務ワンスオンリーというのは、「届出一度きり原則(ワンスオンリー)」ということです。これまでは、給付や監査などに関して複数の自治体から同じよ

吉田正幸
7月8日


ベビーシッターの利用促進も成長戦略!?
日本成長戦略で影の薄い保育・子育て支援 日本成長戦略会議はこのほど、17の戦略分野における官民投資や8つの分野横断的課題の解決を盛り込んだ案をとりまとめました。 このうち8つの分野横断的課題の解決の一つとして「家事等の負担軽減」が挙げられ、その中でベビーシッターの利用促進が取り上げられています。幼児教育・保育や子育て支援については、正面からほとんど触れられていない一方で、“首相案件”であるベビーシッターだけが突出していることに違和感を覚える関係者も少なくないと思われます。 成長戦略案によると、8つの分野横断的課題の解決の一環として「家事等の負担軽減」が挙げられています。その根拠として、「現状では、子育てや介護等を行いながら働く方が増えている一方で、「出産・育児」による離職者は、減少傾向にあるものの年間約15万人」いるほか、「第一子出産前後の女性の継続就業率は、上昇傾向にあるものの約70%となっている」と説明しています。 これに関して、「仕事と子育て・介護等との両立をサポートするための選択肢の1つとして、家事支援サービスやベビーシッターは社

吉田正幸
7月6日


国の財政支援に必要な市町村の実施計画とは
計画を策定・採択されない市町村の財政支援は先細りに? こども家庭庁は令和7年度から「保育提供体制の確保のための実施計画」に基づいた財政支援を行っています。これは、同庁が示した「保育政策の新たな方向性」を踏まえて、市区町村が実施計画を作成し、採択を受けた場合、施設整備交付金や保育士宿舎借り上げ支援事業などの財政支援がうけられるようにするというものです。 言い換えると、市区町村が実施計画を作成し、国から採択されなければ、必要な財政支援を受けられないということでもあります。ちなみに、令和7年度に採択された市区町村数は645市区町村で、1741市区町村の4割弱となっています。 これが今年度から、市区町村の地方版子ども・子育て会議に諮問し、承認を得なければならないことになりました。各市区町村の実情を踏まえた計画期間内の保育需要の把握が十分かどうか、需要に対する提供体制が確保できているかどうかなどを確認する観点から、地方版会議での承認を得る必要があるとされたためです。 実施計画は、採択分類が①待機児童対策、②人口減少対策、③地域の課題に応じた対策とい

吉田正幸
6月23日


名古屋市が公立幼・保の統廃合・再編へ
公立の幼保連携型認定こども園を地域の基幹園に 人口230万人を超える大都市である名古屋市でさえ、公立施設の統廃合と認定こども園化を進めようとしています。この動きは地方都市に限った問題ではありません。私立も含めた幼児教育・保育施設全体の再編が始まる時代に果たしてどう臨めばいいのでしょうか。 名古屋市はこのほど、子ども青少年局の「公立保育所の在り方に関する基本方針(案)」と、教育委員会の「市立幼稚園の今後のあり方に関する実施計画(案)」を策定し、6月11日から7月10日までパブリックコメントを実施しています。首長部局と教育委員会が連携して、公立幼稚園・保育所の統廃合・再編計画を示し、同時にパブリックコメントを行うのは珍しいことです。 いずれも今後10年間の取り組みを目指すもので、公立保育所に関する基本方針案では、来年4月には78園(現在は83園)に集約される保育所のうち62園程度をそのまま存続させ、10園程度を民間移管・統合、6園を公立の幼保連携型認定こども園に移行させる方針を示しています。 一方、公立幼稚園に関する実施計画案では、20園ある

吉田正幸
6月18日
bottom of page
