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保育DXの構築により現場の負担軽減を目指す


 

保育業務の標準化やシステム化を検討する協議会が発足


 給付請求や監査等に係る書類作成の煩雑さや事務負担の軽減を図るため、保育DXによる業務体制の改善が求められていますが、その基盤整備に取り組もうと、こども家庭庁は6月18日、調査研究委託事業の一環として、「保育分野における事務フロー・データセット等に関する協議会」(座長=吉田正幸・保育システム研究所代表)の第1回会議を開催しました。

 この調査研究事業は、給付・監査等の事務の標準化を進めて、保育施設等と⾃治体の間でオンライン⼿続を⾏うための施設管理プラットフォームを整備するというものです。国が運用するクラウド上のシステムを利用して、保育施設等は施設管理プラットフォームに必要な情報を提出し、市町村等はこのプラットフォームを参照して情報を取得するなど、各種事務を効率的に処理できるようなシステムを目指しています。

 こうした基盤整備やシステム構築を行うためには、そのベースとなる業務フローやデータセット等の標準化を検討する必要があることから、それらについて検討する協議会を立ち上げたものです。検討項目としては、「保育業務のワンスオンリー実現に向けた基盤整備」と「保活ワンストップシステムの全国展開」の2つが挙げられています。

 このうち、「保育業務のワンスオンリー実現に向けた基盤整備」では、教育・保育給付等の認定業務や利用調整業務、給付業務、さらには監査に係る基本的書類について、プラットフォームを構築するために必要となる事務フロー(各種事務を進めるための手続きの流れ)やデータフロー(事務フローを踏まえたデータの流れの定義)、データセット(標準化された帳票のまとまり)の在り方などを検討し、関係者の合意形成を図ることにしています。

 ちなみに、「ワンスオンリー」とは、デジタル手続法の基本原則の一つとして「一度提出した情報は、二度提出することを不要とする」と明記されています。要するに、同じような書類を複数の自治体に何度も提出するような無駄を省き、1回で済むようにするということです。それによって、多くの書類を作成したり、重複する項目を何度も作業したりするような無駄が省かれます。

 一方、「保活ワンストップシステムの全国展開」については、保護者の⼊所申請や届出情報の標準化を進めることで、保護者は保育施設に関する情報収集や⾒学予約、窓⼝申請といった⼀連の保活⼿続を、スマートフォンからワンストップ・オンラインで完結できることを目指します。地方⾃治体にとっても、オンライン申請された情報を業務システムに取り込むことで業務効率化できますし、保育施設にとっても、見学予約の電話応対に時間を取られることがなくなると期待されています。

 協議会では、こうした保活情報連携基盤の構築に向けた事務フローやデータフロー、データセット等について、論点を整理しながら検討していくことになります。

 個別具体的な検討については、協議会の下に自治体関係者やベンダー(DX関係の企業や事業者)で構成するワーキング・グループを設けて議論し、それを協議会で検討し、合意形成を目指すという流れになっています。

 設けられるワーキング・グループは、①給付ワーキング・グループ(施設型給付、施設等利⽤給付等に係る検討)、②監査ワーキング・グループ(施設監査、確認監査関係の基本書類等に係る検討)、③保活ワーキング・グループ(保育所等⼊所申請業務関係等に係る検討)の3つです。

 なお、協議会は、今秋までには中間とりまとめを行い、来年3月までには最終とりまとめを行う予定です。それを踏まえて、令和7年度は施設管理プラットフォーム・保活情報連携基盤の仕様作成や、調達・整備、試⾏運⽤など、令和8年度からは施設管理プラットフォーム、保活情報連携基盤の全国展開という流れが想定されています。




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