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保・小・親3者それぞれの認識にズレ!

  • 執筆者の写真: 吉田正幸
    吉田正幸
  • 5月28日
  • 読了時間: 3分

保育士・小学校教師・保護者の合同アンケートで見えた違い


 小学館が発行している3つの媒体(『みんなの教育技術』『ほいくる』『HugKum』)が先ごろ、合同で実施した子育てに関するアンケート調査結果の概要が明らかになりました。それによると、小学校入学前に育ってほしい力や互いの果たす役割などについて聞いたところ、保育士・小学校教師・保護者それぞれで認識や受け止め方に違いのあることが分かりました。

 調査は、3つの媒体のWEBサイトを通して今年2月~3月に実施し、保育士132人、小学校教師226人、保護者549人の計907人から回答を得ました。

 この中で、「入学前に育ってほしい力」を聞くと、保育士は「感情を言葉で表現する力」70.5%、「指示を聞いて行動する力」68.9%、「身辺自立(着替え・片付けなど)」56.1%などとなっていました。これに対して小学校教師は、「身辺自立(着替え・片付けなど)」88.1%、「指示を聞いて行動する力」67.3%、「感情を言葉で表現する力」51.8%などとなっていました。

 「身辺自立」は保小とも3位以内に入っていますが、その割合には大きな開きがあります。さらに、「友だちと協力する力」を挙げた割合をみると、保育士の47.7%に対して、小学校教師は25.2%と、大きな違いがみられました。環境を通しての保育や遊びを通しての総合的な指導を重視する保育現場に対して、教科学習が中心で集団教育を基本とする小学校との違いが浮き彫りになったと言えそうです。

 ただ、「ひらがなの読み書き」(保育士4.5%、小学校教師8.4%)や、「数の概念」(保育士4.5%、小学校教師7.1%)については、保育士も小学校教師も回答割合が低く、特に小学校教師は必ずしも勉強中心・学力中心の発想ではないことが分かります。

 「小1プロブレム」への不安については、保育士の場合、「支援体制の引き継ぎ」42.4%が最も多く、保育で培った育ちや園としての配慮、支援が小学校にうまくつながっていくのかという保小接続への懸念がうかがえます。

 小学校教師のほうは、「発達理解のズレ」27.4%、「保護者認識のズレ」24.3%、「情報共有不足」22.6%などとなっており、小学校と保育所・保護者との連携やコミュニケーションに関する懸念が示されています。

 保護者の場合は、「友人関係」51.9%が最も多く、「学習についていけるか」20.8%の2倍以上になっており、我が子が他の子どもや学習に適応できるかどうかへの心配が前面に現れています。

 これに関して、アンケート結果のレポートでは、「(三者が)まったく異なる次元で就学を心配している」として、「『小1プロブレム』という一つのキーワードが、三者の異なる不安を覆い隠してしまっている可能性がある」と分析しています。

 一方、小学校教師に、近年の新入生に変化を感じているかどうかを聞いたところ(複数回答)、98.2%が「変化を感じている」と回答していて、具体的には「感情のコントロールが難しい」73.0%、「集中が続かない」64.6%、「家庭の教育格差が大きい」62.4%といった項目が挙げられています。

 このほか、小学校教師に「園に最も期待したい準備」を1つだけ聞いたところ、「集団行動のルール理解」が45.6%で最も多かった一方、「学力の基礎」は1.3%しか挙げられませんでした。これについて、レポートは「教師はそもそも園に学力を期待していない」と捉えていました。

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