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財政制度等審議会が重視する少子化対策とは


 

財務省も少子化に対する危機感が露わに


 財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会は5月21日、「我が国の財政運営の進むべき方向」と題する建議をまとめ、政府に提出しました。これは、政府が6月に決定する経済財政運営の指針である「骨太の方針」に建議の内容を反映することを目指したもので、ひいては来年度予算編成に反映することを念頭に置いたものです。

 少子高齢・人口減少が進む中で、持続可能な財政構造の構築を図るのが狙いですが、人口減少下での地域課題への対応とともに、少子化対策の必要性を強調しているのが今回の特徴です。建議の狙いである財政面に関しては、こども未来戦略に基づく「3.6兆円の加速化プラン」について「着実に実行に移すことが重要である」としており、プラン上の必要な財源は手当てする姿勢を見せています。

 建議によると、少子化に関しては、「我が国の最大の構造的課題である少子化は止まる気配が見えない」「課題解決を先送りする時間的な余裕は残されていない」などと危機感を表明し、少子化対策に努力するだけでなく、社会保障制度や公共サービスなどの社会経済システム等についても「大胆に見直していくことが不可欠である」との考えを示しています。

 少子化対策については、「こども・子育て支援加速化プラン」に加えて、「より大きな社会経済政策として、賃上げ等を通じて『若い世代の所得向上』に取り組む」必要性を説いています。さらに、「雇用形態に関わらない公正な待遇確保(いわゆる「同一労働同一賃金」)に向けた方策」や「こどもの貧困を始めとする多様な支援ニーズへの対応を着実に強化していく必要」にも言及しています。

 また、こども・子育て支援政策の更なる充実に向けて、「まずは、3.6兆円の加速化プラン施策を着実に実行に移すこと」や「加速化プラン施策を含めた『こども・子育て支援政策』全般についてPDCAを回し、施策の効果等を検証しつつ、適切な見直しを図っていく」ことが必要だと説いています。

 それと同時に、「若い世代の所得向上に向けた取組」や「社会の意識改革」の「取組状況をよく見極めた上で、少子化の背景にある構造問題を克服するために更に必要な施策はどのようなものか、しっかりと精査する必要がある」としています。

 

*今回の建議に関しては、会員ページの「ニュース解説」でも「質的な対応」という視点から取り上げています。

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