保育機能の確保・強化に役立つ地域分析ツールの開発へ
- 吉田正幸

- 2025年12月4日
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人口減少地域におけるモデル事業を今年度補正予算案に計上
人口減少地域における保育機能をどう維持・確保するかについて調査研究し、具体的な政策立案に役立てようと、こども家庭庁は来年度予算にそのための経費を盛り込み、「人口減少地域における保育機能確保・強化のためのモデル事業」に取り組むこととしています。
これに関して、先ごろ決まった今年度補正予算案にその一部が前倒し的に計上され、保育施設等における取り組みに加えて、地域分析のためのモデル事業も実施することが決まりました。これにより、過疎地等に限らず、幅広く人口減少地域における保育機能の確保・強化が図られるよう、市町村が活用できる地域分析ツールの開発が進みそうです。
人口減少地域と一口に言っても、その程度やスピードなど様々であり、それに応じて対策も多様であることから、「人口減少が進む状況においては、地域ごとのデータ分析を進め、地域によって異なる課題や事情に応じた支援を行っていく」とともに、「市町村において今後の地域の保育所等についての課題や将来像をEBPM的な視点で検討していくことのできるよう地域分析に係る支援を行う」ためのモデル事業を行うとしています。
そこで、こども・子育て支援の地域分析のためのモデル事業では、「自治体において、将来的な保育ニーズや保育資源、近隣地域や同規模の他地域との比較などを踏まえた地域分析」を行う必要があることから、そのための「費用を一部補助し、自治体における地域分析のモデルを構築する」というものです。対象自治体は、都道府県、市区町村とされています。
こども・子育て支援の地域分析に関しては、今年度の調査研究事業の一環として、「こども・子育て支援の地域分析に関する調査研究」に着手しており、「保育の現状及び今後に係るデータの収集」や「収集したデータの関係性等について定量分析」などを行った上で、基礎的なデータ集を作成するとともに、自治体が活用できる地域分析ツールを作成することとしています。
今回の地域分析のモデル事業は、この調査研究と対になるもので、実際の自治体において具体的な地域分析を行い、地域分析ツールの有効性や活用方策などもモデル的に検討するものと考えられます。それによって、保育機能の確保・強化につながる方策や政策課題が、どこまで明らかになるか注目されます。
なお、保育機能確保・強化のためのモデル事業自体は、主に過疎地やそれに準じる地域を抱える市町村において、保育所や認定こども園、小規模保育施設等を対象に①保育機能を強化する取組、②乳幼児期以降のこども・若者を支援する取組、③こども・子育て家庭を支援する取組、④こども・子育て支援以外の様々な支援の取組、⑤地域づくりのための取組などを実施するとされています。
それによって、「保育所等における地域の人々も交えた様々な取組について支援するとともに、保育所の多機能化に向けた効果を検証することで、地域インフラとしての保育機能の確保・強化を図る」ことを目指します。

