「保育園」の倒産が倍増?!
- 吉田正幸

- 18 時間前
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休廃業なども含めると46件が保育事業から撤退
企業の信用調査大手の帝国データバンクが先ごろ公表したレポート「『保育園』の倒産・休廃業解散動向(2025年)」によると、昨年1年間に発生した「保育園」運営事業者の倒産は前年より7件多い14件、休廃業や解散8件多いは32 件であったことが分かりました。少子化が進む中で、保育事業からの撤退を余儀なくされる園が増えていることが、改めてデータで裏付けられた格好です。
同社の言う「保育園」の倒産というのは、負債1000 万円以上、法的整理を行ったものを指しており、一般的には株式会社が設置運営する保育施設だと考えられます。社会福祉法人のような公益法人と違い、ある意味で撤退しやすいことから、園児減に伴う経営悪化などにより倒産に追い込まれたと考えられます。
一方、休廃業や解散については、社会福祉法人やNPO法人等の公益法人も含まれますが、こちらのほうは前年より3割強増えており、株式会社ほどではないにせよ事業から撤退するところが増えつつあります。
これについて、同社のレポートでは、「共働き世帯の増加も背景に保育ニーズ自体は高水準で推移している」一方で、「都市部では園の乱立により保育士の確保競争」「地方では少子化による定員割れで収益が悪化するケース」など、厳しい経営環境が撤退の背景にあると分析しています。
さらに、多くの自治体で待機児童数がゼロになってきている中で、「保育の質や立地面で選ばれなくなった保育園の経営が行き詰まるケースが多くみられた」と捉えています。加えて、「補助金の不正受給や、資金流出などが発覚し、認可取り消しなどの行政処分を受ける事例も散見された」とも指摘しています。
同レポートは、保育事業者の損益状況についても言及しており、前年度から「増益」となった割合は約55%と、2015 年度以来9 年ぶりに5割を超えた一方、赤字・減益を合わせた「業績悪化」の割合は45%になることを明らかにし、次のような特徴を明らかにしています。
◇運営費(公定価格)の大部分を占める人件費が過去最大規模で引き上げられ、保育園の人件費負担が大幅に改善した
◇保育士の配置基準が改定されたことで、基準以上の人員を既に確保していた園では新たな加算措置が適用され、運営収入が増加した
◇定員割れが続いた園でも、一時預かりや病児保育などの新規収益源の確保や、調理室や事務部門などを高齢者デイサービスと一体化し固定費を削減する複合型福祉事業で利益を確保するケースがみられた
◇保育士の確保が難しい事業者では受け入れ定員の縮小を余儀なくされたほか、0〜2歳児を中心に定員充足率が低い園で人件費の固定費負担が重くのしかかった事業者もみられた
同レポートは、こうした状況が鮮明になっていく中で、「足元では利用者から『選ばれる園』と『淘汰される園』の二極化が進んでいる」と分析しています。

