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国の財政支援に必要な市町村の実施計画とは

  • 執筆者の写真: 吉田正幸
    吉田正幸
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

計画を策定・採択されない市町村の財政支援は先細りに?


 こども家庭庁は令和7年度から「保育提供体制の確保のための実施計画」に基づいた財政支援を行っています。これは、同庁が示した「保育政策の新たな方向性」を踏まえて、市区町村が実施計画を作成し、採択を受けた場合、施設整備交付金や保育士宿舎借り上げ支援事業などの財政支援がうけられるようにするというものです。

 言い換えると、市区町村が実施計画を作成し、国から採択されなければ、必要な財政支援を受けられないということでもあります。ちなみに、令和7年度に採択された市区町村数は645市区町村で、1741市区町村の4割弱となっています。

 これが今年度から、市区町村の地方版子ども・子育て会議に諮問し、承認を得なければならないことになりました。各市区町村の実情を踏まえた計画期間内の保育需要の把握が十分かどうか、需要に対する提供体制が確保できているかどうかなどを確認する観点から、地方版会議での承認を得る必要があるとされたためです。

 実施計画は、採択分類が①待機児童対策、②人口減少対策、③地域の課題に応じた対策という3つになり、それぞれ次のような財政支援の項目が定められています。

◇待機児童対策の採択により受けられる財政支援

・就学前教育・保育施設整備交付金、保育所等改修費等支援事業

・民有地マッチング事業

・保育利用支援事業(予約制)

・一時預かり事業(一般型)

・認可化移行運営費支援事業

・幼稚園における長時間預かり保育運営費支援事業

◇人口減少対策

・就学前教育・保育施設整備交付金、保育所等改修費等支援事業

◇地域の課題に応じた対策

・保育士宿舎借り上げ支援事業

・広域的保育所等利用事業

・都市部における保育所等への賃借料支援事業

・利用者支援事業(基本型)

・利用者支援事業(特定型)

・一時預かり事業(幼稚園型Ⅱ)

 なお、この採択分類は複数採択することも可能となっているほか、令和5・6年度に事業を実施していた市区町村は、令和10年度まで経過措置として財政支援の対象となるという緩和措置も講じられています。

 筆者の関わっている自治体でも、例えば品川区は6月に開かれた子ども・子育て会議で「保育提供体制の確保のための実施計画」(地域の課題に応じた対策)が諮られ、京都市でも私立保育所・認定こども園の老朽改築に係る就学前教育・保育施設整備交付金の活用に係る計画が近く会議に諮られる予定です。

 財政支援の対象に含まれている「保育士宿舎借り上げ支援事業」については、徐々に適用条件が厳しくなってきており、地域の課題に応じた対策として実施計画を採択されないと、今後は事業がなくなる可能性もあります。保育士等の確保にかなり有効な事業だけに、自分たちの自治体が実施計画にどう取り組んでいるか、子ども・子育て会議の運用も含めてチェックする必要がありそうです。

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