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経済学者の4人に1人は少子化対策に疑問

  • 執筆者の写真: 吉田正幸
    吉田正幸
  • 2 日前
  • 読了時間: 2分

少子化対策としての優先順位が低い児童手当


 日本経済新聞社と日本経済研究センターが約50人の経済学者に政策への評価を問う「エコノミクスパネル」を実施したところ、現在の少子化対策に関して有効性を疑問視する意見が相次いでいることが分かりました。現在の少子化対策の実現可能性や児童手当など現金給付の有効性などについて、経済学者によっても意見が分かれており、言い換えれば実効性の高い少子化対策を進めることの難しさが改めて浮き彫りになったとも言えそうです。

 この「エコノミクスパネル」は、経済学者に政策への評価を問う試みとして2024年11月にスタートしたもので、今回は少子化対策というテーマについて質問に答えたものです。

 それによると、出生率の低下トレンドを反転させる実現可能な少子化対策があるかを聞いたところ、「存在する」が34%と3分の1あったものの、「存在しない」も26%と4人に1人いたほか、「どちらともいえない」が38%あり、現在の少子化対策を有効だと受け止めている経済学者は決して多くないことが明らかになっています。

 否定的な意見としては、少子化のトレンドを反転させることは容易ではないという声が多かったほか、少子化が続くことを前提に社会保障や労働市場のあり方を考えていくほう現実的といった声も聞かれました。

 一方、肯定的な意見ではあっても、「母親が育児すべき」という社会規範を変えていく必要がある、高齢者への社会保障給付を若者世代に依存しない形に改革する、婚外子の権利が広く認められているなど欧州諸国の経験も踏まえ多様な家族形成を支える制度改革を進めるべきなど、現在の少子化対策では不十分な点を指摘する声も多かったのが特徴です。

 また、出生率の引き上げに向けて、児童手当など子育て世帯への現金給付が優先順位の高い政策かどうかを聞いたところ、「全くそう思わない」が10%、「そう思わない」が40%と、半数が現金給付の実効性に疑問を持っていることが分かりました。逆に、「そう思う」は12%にとどまり、「どちらともいえない」が36%と判断留保していました。

 効果がゼロではないが、かなり限定的だという声が多かったようですが、中には「(仕事と子育ての)両立支援策の方が就業率も上がるので費用対効果で優れる」という意見も見られました。

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