児童のいる世帯は縮小し複雑化?
- 吉田正幸

- 3 日前
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働く母親は当たり前の世帯状況に
厚生労働省がこのほど、2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況を公表しました。それによると、18歳未満の児童のいる世帯は9174万世帯と前年より100万世帯増えたことが分かりました。ただ、これは日本全体の世帯数が増えているためで、全世帯に占める割合は0.1ポイント増の16.7%と微増したものの、10年前に比べると7ポイント近い減少、20年前に比べると10ポイント近く減っていることが分かりました。全世帯に占める児童のいる世帯の割合は、1995年の33.3%に比べて30年間で半減したことになります。
また、児童数の分布をみると、「1人」が前年より2.4ポイント増の50.1%と遂に5割を超えた一方、「2人」が0.9ポイント減の38.3%、「3人以上」が1.6ポイント減の11.5%と、次第に兄弟数が減ってきています。児童のいる世帯の平均児童数も、前年より0.05ポイント減の1.63人まで減少しており、少子化の傾向が世帯動向からもうかがえます。
さらに、特徴的なデータとして、児童のいる世帯の世帯構造をみると、「夫婦と未婚の子のみの世帯」と「ひとり親と未婚の子のみの世帯」を合わせた核家族世帯は、前年に比べて1.3ポイント減って85.1%となっている一方、三世代世帯が1.2ポイント減の9.5%、その他の世帯が2.6ポイント増の5.4%となっています。
このうち、その他の世帯というのは、具体的な状況が明らかになっていませんが、祖父母と児童だけの世帯、叔父・叔母と児童だけの世帯、兄・姉と児童だけの世帯など、親と一緒に暮らしていない世帯が多いのではないかと考えられます。
こうした世帯が5.4%というのは、絶対数として決して多くないかもしれませんが、前年よりほぼ倍増しているという点に着目しておく必要があると思われます。できれば、こうした世帯の実態を調査し、把握することが期待されます。
一方、児童のいる世帯の母の就業状況(割合)をみると、「仕事あり」が前年より0.3ポイント増えて81.2%となっています。その内訳は、正規の職員・従業員が0.6ポイント増の34.7%、非正規の職員・従業員が0.9ポイント減の35.8%、その他(会社・団体の役員、自営業主、家族従事者、内職など)が0.7ポイント増の10.8%となっています。
15年前の2010年と比べると、正規職員・従業員が17.8ポイント増と倍増、非正規職員・従業員が4.6ポイント増と、働く母親が増えると同時に、正規雇用(フルタイム就労)が増えていることが分かります。逆に、「仕事なし」は39.8%から18.8%へと半減しています。
このほか、子どもの貧困に関する状況を見てみると、まず2024年の貧困線(等価可処分所得の中央値の半分)は138 万円となっており、「相対的貧困率」(貧困線に満たない世帯員の割合)は3年前に比べて0.4ポイント低い15.0%となっています。
このうち、「子どもの貧困率」(17 歳以下)は0.5ポイント低い11.0%で、「子どもがいる現役世帯」(世帯主が18 歳以上65 歳未満で子どもがいる世帯)に限ってみると、1.6ポイント低い9.0%となっています。ただ、「大人が一人」(ひとり親世帯)の子ども貧困率は0.2 ポイント高い44.7%となっていて、依然として深刻な状況が続いています。

