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地方で事業継続困難に陥る保育所が増加

  • 執筆者の写真: 吉田正幸
    吉田正幸
  • 34 分前
  • 読了時間: 3分

今年1~8月の保育所の休廃園が前年の1.5倍に!


 帝国データバンクがこのほど、保育所の「倒産・休廃業解散動向」レポート(2026年1-8月)をまとめたところ、今年1月から8月の間に休廃園した保育所は前年同期の20件から1.5倍の30件となったことが分かりました。

 また、休廃園した保育所のうち、首都圏・京阪神・中京といった大都市圏以外の地方が占める割合は75%に及び、人口減少地域を多く抱える地方で園経営が厳しさを増していることがうかがえます。10年前の2016年は、地方の占める割合が47.1%と5割を下回っていたことを考えると、地方における経営環境の悪化が加速していると言えそうです。

 このほか、帝国データバンクのレポートでは、「倒産(負債1000万円以上、法的整理)は6件発生」したとしています。社会福祉法人等の公益法人の場合は、経営破綻により急に倒産(法的整理)に追い込まれることは考えにくいため(ないわけではありませんが)、この6件は株式会社等が設置者であったと思われます。

 いずれにしても、少子化の進行に伴い人口減少地域も拡大し、それが園経営を圧迫していることは間違いありません。これに関して、同レポートは次のように分析しています。

○「子供の減少による園児獲得競争の激化や保育士不足、運営コスト上昇といった三重苦に直面し、事業継続が困難となる保育園が増加している。」

○「保育士の退職や採用難により配置基準を満たせず、自主的な定員枠の縮小や預かり制限を余儀なくされ、機会損失による減収に直面しているケースは少なくない。

○「加えて、自治体による待機児童の解消施策なども進展した結果、異業種からの参入もあり、一部地域では保育需要に対して保育施設数が過剰となる傾向がみられる。特に人口減少が著しい地方では園児獲得競争が激化しており、少子化の影響を強く受けた保育施設の撤退が増加した。」

○「2026年は、保育士の配置基準や処遇の改善など政策面で「量」重視から「質」重視へのシフトが鮮明で、経営改善やサービスの質確保に意欲的な保育園にとっては強い追い風となる。他方で、少子化の加速で都市部でも駅前など利便性の高いエリア以外の保育施設では園児募集が芳しくないケースも聞かれ、保育サービス業界全体で「選ばれる園」と「選ばれない園」の二極化が一段と進む可能性がある。」

 少子化による乳幼児人口の減少、保育人材の確保困難、障害児や医療的ケア児、外国籍の子どもの受け入れといった多様なニーズへの対応、教育重視の保護者ニーズなど、保育を取り巻く状況は大きく変化し、ますます厳しさを増しています。それだけに、園経営やマネジメントの中核を担うトップリーダーの力量が、今後の事業継続、保育機能の維持を左右することになりそうです。

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