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幼稚園教員に関する諸問題が浮き彫りに!

執筆者の写真: 吉田正幸
吉田正幸
7月24日
読了時間: 3分

一段と厳しい状況に置かれた私立幼稚園


 文部科学省がこのほど、令和7年度学校教員統計調査の中間報告を公表しました。この調査は3年に1回行われているものです。それによると、幼稚園教員の平均年齢は3年前の前回調査と比べて1.7歳上がって40.0歳と、遂に40歳代の大台に乗ったことが分かりました。

 この平均年齢を設置者別にみると、国立は前回調査より0.3歳下がって42.3歳、公立は1.1歳上がって42.5歳、私立は1.8歳上がって39.6歳となっています。また、平均勤務年数は全体で13.5歳で、設置者別では国立が0.2歳上がって16.5年、公立が1.5歳上がって15.5年、私立が2.2歳上がって13.2歳となっています。

 学校教員統計調査の対象は本務教員となっており、ここには園長や副園長なども含まれるため、平均年齢や平均勤務年数は全体にやや高めに出ますが、それを割り引いたとしても私立幼稚園教員の平均年齢や平均勤務年数がかなり上がってきていることが明らかです。

 その背景には、深刻な人材難と園児減少によって、新規採用教員が減っていることが影響しているのではないかとみられます。とりわけ私立幼稚園における処遇の低さが、教員採用にも響いており、思うように人材を確保できていないと考えられます。

 それを裏付けるように、月額給料(令和7年10月1日現在)をみると、国立が前回調査より約1.0万円増の約33.9万円、公立が1.9万円増の29.3万円、私立が1.4万円増の24.1万円となっており、私立が給料も低く、アップ額も低くなっています。私立幼稚園の特徴として、平均年齢や平均勤務年数が上がっている割には給料が上がっていないことが、人材確保にも影響していることが指摘できます。

 これに関して、私立幼稚園のうち給付に移行せず、私学助成を受けている園が4割ほどありますが、給付に比べると処遇改善のための財源が十分ではないため、そうしたことも給料が伸びない要因だと言えそうです。

 一方、公立幼稚園の場合、少子化による園児減少のあおりを受けて、多くの園で常勤教員を新規に雇用することはせず、非常勤教員を充てているため、本務教員の平均年齢や平均勤務年数が上がってきているのではないかと考えられます。

 このほか、教員養成系と一般系を合わせた学歴区分別の状況をみると、大学・大学院卒は国立が約90%と大多数を占め、公立でも約50%と半数を占めているのに対して、私立は約31%にとどまっています。私立の場合は、短大卒が約66%と3分の2を占めています。

 地方の養成校が相次いで学生募集停止に追い込まれていることを考えると、人材の多くを短大に依存している私立幼稚園は、このままではかなり厳しい状況に陥る可能性があります。もっとも大学卒を主体にしようとすれば、それにふさわしい処遇の改善を行う必要がありますので、私学助成の幼稚園にとってはますます困難な状況を迎えることになりそうです。

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