top of page

期待に反して『誰通』の利用が低調!

執筆者の写真: 吉田正幸
吉田正幸
9 分前
読了時間: 2分

利用上限時間の引き上げや予算拡充にも暗雲?


 こども誰でも通園制度の利用状況は、期待に反して伸び悩んでいる──こども家庭庁はこのほど、子ども・子育て支援等分科会を書面による「持ち回り開催」で開きましたが、そこで示された「こども誰でも通園制度の実施状況等について」のデータから、こんな状況が浮き彫りになりました。

 それによると、今年5~8月の4か月間で利用認定を受けた子ども数こそ増えているものの、実利用人数はその2~3割程度にとどまっていて、8月は減少に転じていることが分かりました。

 1か月当たりの平均利用時間については、おおむね6~8時間にとどまっているだけでなく、0歳児は8月に減少、1・2歳児は7月、8月と2か月連続で減少しています。その結果、8月の平均利用時間は、すべての年齢で6時間台となっており、利用上限時間の10時間にはるかに及ばないことも明らかになっています。

 こうした低利用の状況に至った原因は明らかではありませんが、未就園児家庭のいる地域内で十分な受け皿がないことや、柔軟な利用ができる施設が少ないこと、市区町村が積極的に利用を呼びかけていないことなどが考えられます。

 さらに、利用上限時間が10時間と短いことが、実施施設の提供体制の不十分さと相まって、逆に使い勝手を悪くしている可能性もあります。その意味では、むしろ一時預かりのほうが利用施設も多く、保護者にとって利用しやすいということもあり得ます。

 こども誰でも通園制度は、未就園児の健やかな育ちや保護者の孤立感・不安感の解消につながるといった大切な意義があるだけに、こうした意義やメリットを市区町村や実施施設が利用者に周知し、理解を深めてもらうと同時に、もっと利用しやすい体制を整える必要がありそうです。

 このまま低調な利用が続くようであれば、10時間の利用上限時間を引き上げることが困難になるばかりでなく、『誰通』を拡充するための予算確保にも苦労することになるかもしれません。

 

*このニュースについては、会員ページの「ニュース」内にある「ニュース解説」で詳しく取り上げています。

bottom of page