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新たな少子化対策のステージは“地域生活圏”

執筆者の写真: 吉田正幸
吉田正幸
4月8日
読了時間: 2分

地域分析に基づいた総合的な政策を期待


 民間の立場から人口問題にアプローチしている「未来を選択する会議」の政策提言グループはこのほど、「未来選択・緊急提言-『縦割り』を超えた推進体制を」を取りまとめ、政府の人口戦略本部「第3回人口減少対策に関する意見聴取プロジェクトチーム」に提出しました。

 緊急提言では、「こども未来戦略」の「加速化プラン」が完了する2028年度の後、即ち2029年度以降の「新たなステージ」に向けた少子対策を検討するよう求めています。その際、人口減少の影響を最も早く受けるのは地方だとして、地域において各分野の政策を総合的に組み合わせた「政策リンケージ」の構築・実行を進めていく「地域生活圏」構想を提唱しています。

 地域をベースとした「政策リンケージ」のを構築・実行については、「意欲のある地域に対して、国が地域の調査分析に協力し、少子化対策や人材政策、地域生活圏などの政策リンケージのメニューを提示し、地域政策リンケージの構築を推進していくプロジェクトを立ち上げる」よう求めています。さらに、地域ごとの出生・移動動向を総合的に分析し、上記の政策リンケージを構築していく取り組みは、有効な少子化対策の確立にも資するとしています。

 こうした考え方は、保育や子ども・子育て支援の分野においても重要であり、市町村レベルで少子高齢・人口減少と向き合い、多様な関連政策と結びつけた総合的・包括的な取り組みが期待されます。

 ちなみに、こども家庭庁では、人口減少地域における保育機能確保・強化のためのモデル事業の一環として、今年度から新たに「こども・子育て支援の地域分析のためのモデル事業」に取り組むこととしており、そこでは地域分析ツールを活用しながら、将来的な保育ニーズや保育資源、近隣地域や同規模の他地域との比較などを踏まえた地域分析を行う予定です。

 このほか、緊急提言は、「地方自治体間の子育て支援の制度格差が、子育て世代の移動にも影響を与えているなどデータに表れにくい実態を踏まえた対応が求められる」と指摘しています。それを裏付けるように、例えば0~2歳児の保育無償化をはじめ、手厚い支援を行っている東京都と埼玉県や千葉県、神奈川県など周辺自治体との格差は非常に大きく、いろいろなハレーションを起こしている現状が見られます。

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