この半年の出生数は増加に転じたが…
- 吉田正幸

- 3 時間前
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少子化の中長期的な基調は変わらず
厚生労働省がこのほど、令和8(2026)年6月分の人口動態統計速報を公表しました。それによると、今年1~6月の6か月の出生数は2788人増えて34万2068人となったことが分かりました。昨年同時期(令和7年の半年間)は1万794人の減少でしたから、11年ぶりの増加は朗報ではありますが、今後も持続的に増加する可能性は低いのではないかとみられています。
増加した要因はいろいろ考えられますが、大きく影響したのは婚姻数の増加だと言えそうです。速報値をみると、婚姻件数は前年より418組多い23万8979組で、令和7年の9952組減から大幅に回復しています。
これは、コロナ禍で落ち込んだ婚姻件数が回復したとみることもできます。特に今年は丙午の年にあたるため、1966年のときと同じように子どもを生み控えるのではないかと危惧する向きもありましたが、実際には婚姻件数が減るどころか増える結果となっています。
ただ、現在は、結婚・出産を迎える世代の人口が緩やかに減少している時期であるため、婚姻件数が大きく落ち込む可能性は低いと考えられます。しかし、平成11年(1999年)生まれから出生数が120万人を恒常的に下回り、平成17年(2005年)生まれから出生数が110万人を切るという状況になっています。
こども未来戦略が指摘したように、「若年人口が急激に減少する2030年代に入るまで」が「ラストチャンス」と考えられるだけに、今回の出生数の増加をもって楽観するわけにはいきません。特に、教育・保育施設にとっては、3~5年の在園期間中の累積で園児減が生じていると考えれば、単年だけの数字で一喜一憂することなく、引き続き人口減少社会を前提とした対応や戦略を講じる必要がありそうです。

