企業主導型保育の撤退・転用に向けた運用改善

施設の廃止や転用など事業からの円滑な撤退を図る
少子化の進行とともに保育事業の運営も厳しさを増しつつありますが、企業主導型保育事業も例外ではありません。その際、突然の施設閉鎖や正式な手続きを経ない転用など無用の混乱を招かないよう、こども家庭庁では、自治体との連携を強化しながら、円滑な撤退を図るための取り組みを進めることにしました。これは、先ごろ開かれた企業主導型保育事業点検・評価委員会の会議で明らかになったものです。
認可保育所等に関しては、地域における統廃合や規模の縮小などの取り組みを促進するため、他の福祉施設への転用や無償譲渡など、財産処分の要件の見直しが検討されています。認可、認可外を問わず、人口減少地域における保育施設の縮小、撤退の動きが本格化していきそうです。
点検・評価委員会で示された資料によると、事業者が施設の廃止や転用など企業主導型保育事業から円滑に撤退できるよう、所管自治体との連携を強化することとし、そのための申請手続を明確化し、自治体への事前相談を必須化するとしています。さらに、必要に応じた国や実施機関(児童育成協会)による相談状況の把握を通じて、所管自治体との円滑な確認・調整につなげる運用とします。
具体的には、以下のような運用を図るとしています。
◇早期撤退の円滑化:役目を終えたと判断された施設に対して、早期の事業撤退や転用をしやすくする運用改善を実施。
◇自治体相談の手続化:転用・廃止・定員変更申請時に、自治体への相談状況を確認する専用様式の提出を必須化。
◇保育提供体制への配慮:相談結果や継続協議事項を把握し、在籍児や地域の保育提供体制への影響を確認。
事業からの撤退を行う事業者からみた手続き上のフローとしては、「事業者から実施機関(児童育成協会)に各種申請に係る事前相談を開始」⇒「事業者から所管自治体へ相談を実施」⇒「事業者から実施機関へ相談状況チェックシートを添付の上、申請書類一式を提出→実施機関による審査」という流れになります。
その上で、廃止や転用の場合、実施機関(児童育成協会)から国(こども家庭庁)に、「国庫納付等の条件を要さない財産処分」として個別に申請することになります。これが承認されれば、児童育成協会から承認結果を事業者に通知するという流れになります。
今年度から定員変更も認められるようになりましたが、その場合の手続きも上記の「手続き上のフロー」を経て、児童育成協会が承認した後、事業者への通知を行い、定員変更手続きが完了します。その際、事業者から自治体へ認可外保育施設の変更届により情報を共有することが求められます。
なお、転用や廃止、定員変更を申請する時に、自治体への相談状況を確認する専用様式の提出が必須化されることになります。

