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新たな少子化対策のステージは“地域生活圏”
地域分析に基づいた総合的な政策を期待 民間の立場から人口問題にアプローチしている「未来を選択する会議」の政策提言グループはこのほど、「未来選択・緊急提言-『縦割り』を超えた推進体制を 」 を取りまとめ、政府の人口戦略本部「第3回人口減少対策に関する意見聴取プロジェクトチーム」に提出しました。 緊急提言では、「こども未来戦略」の「加速化プラン」が完了する2028年度の後、即ち2029年度以降の「新たなステージ」に向けた少子対策を検討するよう求めています。その際、人口減少の影響を最も早く受けるのは地方だとして、地域において各分野の政策を総合的に組み合わせた「政策リンケージ」の構築・実行を進めていく「地域生活圏」構想を提唱しています。 地域をベースとした「政策リンケージ」のを構築・実行については、「意欲のある地域に対して、国が地域の調査分析に協力し、少子化対策や人材政策、地域生活圏などの政策リンケージのメニューを提示し、地域政策リンケージの構築を推進していくプロジェクトを立ち上げる」よう求めています。さらに、 地域ごとの出生・移動動向を総合的に

吉田正幸
4月8日


生成AIは平気で間違える?!
生成AIを鵜呑みにせずファクトチェックを 文部科学省の幼児教育ワーキンググループの第6回会議がこのほど開かれ、この中でいわ 使ってみると非常に便利で、予想以上にきちんとした回答をしてくれる生成AIですが、間違いや勘違いをすることも決して珍しいことではないようです。具体的なケースで見てみましょう。 〈ケース1(Gemini)〉 ○プロンプト:小規模事業場ストレスチェックで、労働者数 50 人未満の事業場におけるストレスチェックの実施が義務化されるのはいつからですか ○回答:「労働者数50人未満の小規模事業場におけるストレスチェックの義務化は、2025年(令和7年)12月1日からスタートする予定です」と間違った回答 ○正解:2025年5月14日に公布された改正労働安全衛生法によると、施行期日は公布後3年以内に政令で定める日とされています(つまり2028年5月13日までに施行) 〈ケース2(日経新聞の生成AIであるNIKKEI )〉 ○プロンプト:「こども誰でも通園制度」の経済効果を教えて ○回答:「直接的な経済効果に関する具体的な記述は見つかりませ

吉田正幸
4月5日


民間版の人口問題白書が初めて誕生
1990年代以降の政府の政策動向も説明 経済界や労働界、地方自治体、子育て関連団体、学識者などで構成する「未来を選択する会議」はこのほど、初めてとなる民間版「人口問題白書」を発刊しました。政府が出す公的な白書ではありませんが、人口問題に関する様々な動向や情報、見解を網羅したもので、我が国の人口問題を考える上で必要な内容が一通り盛り込まれています。 人口問題については、かつて政府の人口問題審議会による「人口白書」が1959 年と1974 年の2回刊行されたそうです。その意味では、民間版ながら半世紀ぶりに人口問題に関する白書が刊行されたことになります。 今回の白書刊行の目的については、この会議の共同代表兼議長の三村明夫・日本製鉄株式会社名誉会長が、白書の冒頭で次のように述べています。 「この白書は、人口問題に関心を持っておられる国民の皆様に、人口の動向や政策の動き、各界有識者の人口問題に対する意見などの情報を分かりやすく提供することを目指した“民間版白書”です。皆様が人口問題に対する理解や議論を深めていただく上で、一助となることを願ってやみませ

吉田正幸
4月3日


今年10月から保護者によるカスハラ防止を義務化
保育現場の環境整備で保育者の離職防止を 令和7年6月に労働施策総合推進法が改正されたことにより、カスタマーハラスメント防止のために、事業主が雇用管理上必要な措置を講じなければならないこととされました。実際に施行されるのは令和8年10月1日からと半年後に迫っていることから、こども家庭庁はこのほど、保育現場におけるハラスメント防止対策の推進についての対応方針を示しました。 それによると、保育所や幼稚園、認定こども園等においても「職場環境改善を進める上で、ハラスメント対策の取組を講じることは重要である」として、保育現場の対応に役立つ関係情報の提供・周知や、ガイドラインや研修資料等の作成・周知、制度的な対応の在り方についての検討などに取り組む考えを示しています。 ハラスメントの措置については、セクシャルハラスメントが平成18年の改正男女雇用機会均等法、パワーハラスメントが令和元年の改正労働施策総合推進法で義務化され、今回の改正労働施策総合推進法でカスタマーハラスメントも義務化されることになりました。 今回の法改正によるポイントは、保護者によるカス

吉田正幸
4月1日


幼稚園教諭の養成のあり方で大幅見直しへ
新たに20単位程度の「強み専門性」を創設 文部科学省の 中央教育審議会・教員養成部会の下に設けられた幼児教育作業部会はこのほど、「 幼稚園教諭等の今後の養成・採用・研修の在り方について議論のまとめ」(案)をとりまとめました。それによると、養成段階については「学び続ける教師としての基礎能力」を重視するとともに、個々の教師が「強み・専門性」を持ちながら他の教諭と協働することで、「チーム」としての機能を高め、幼児教育の質全体を向上させることを目指しています。 このうち「学び続ける教師としての基礎能力」については、カリキュラムの再構造化を図り、科目の中に「幼児教育の基本」を新たに設け、 環境を通した教育や小学校教育との接続を重視するなど、これまでの科目を再編する方向を打ち出しています。 「幼児教育の基本」に盛り込む事項としては、環境を通して行う教育や遊びを通しての総合的な指導のほか、児教育において育みたい資質・能力等、さらにはそれらを手掛かりとした小学校教育との接続について学修するとしています。 また、「強み・専門性」に係る内容については、新たに

吉田正幸
3月29日


預かり保育は教育課程外から標準時間外へ?
幼児教育の一環としての預かり保育へ 文部科学省の幼児教育ワーキンググループの第6回会議がこのほど開かれ、この中でいわゆる「預かり保育」のあり方についても論議しました。それによると、これまで「教育課程外の教育活動」と位置づけてきた預かり保育について、「標準時間外の教育活動」であるとの位置付けを再確認してはどうかという論点が示され、幼児教育の一環としての“預かり保育”というニュアンスを強調する方向性が示唆されました。 同省の資料によると、「標準時間」とは、「1日の教育課程に係る教育時間は4時間を標準とする」と規定していることを踏まえたもので、4時間標準を超える教育活動を「標準時間外の教育活動」と捉えています。これは、預かり保育が普及・拡充したことを背景に、改めて教育活動としての預かり保育の充実を目指したものと考えられます。 そのため、資料では、「教育活動としての一貫性が図られるよう、教育活動の計画を作成して全体的な計画に位置付けるとともに、地域や保護者の実情を踏まえて弾力的に運用するものとしてはどうか」との論点が示され、全体的な計画に位置づける

吉田正幸
3月25日


私幼の7割が施設型給付に移行したが
都道府県によって大きく異なる移行率/こども家庭庁の調査 こども家庭庁がこのほど、令和7年度私立幼稚園の子ども・子育て支援制度への移行状況等調査の結果をとりまとめたところ、全国の私立幼稚園の7割が施設型給付に移行しており、令和8年度末までには8割近い園が給付園になる見通しであることが分かりました。とはいえ、「将来的にも移行する見込みはない」との回答や無回答が1割程度あることを考えると、1~2割程度の園は最後まで私学助成に残る可能性がありそうです。 また、都道府県別の移行状況をみると(令和8年度末までの移行予定を含む)、7県が施設型給付園が100%、つまり私学助成園がゼロになる見込みとなっています。逆に、移行率が50%以下のところは3都県、60%以下のところは4府県あるなど、都道府県によって移行状況に大きな開きのあることも明らかになっています。 移行しない園には、子ども・子育て支援制度や給付を受けることへの不安・心配など、十分に制度や仕組みを理解しないまま移行をためらっているところが少なくありません。中には、認定こども園への移行を認められないケ

吉田正幸
3月23日


向こう5年間で減らないのは3号子どもだけ!
全市区町村の第 3 期事業計画上の需要見込みが判明 こども家庭庁は3月18日、第14回こども家庭審議会の子ども・子育て支援等分科会を開き、様々なこども政策の進捗状況をめぐって協議しました。この中で第3期市町村子ども・子育て支援事業計画における「量の見込み」と「確保方策」が明らかになりました。 それによると、第3期市町村事業計画(令和7~11年度)における量の見込み(保育需要)は、向こう5年間で1号認定が2割近い減少、2号認定が1割弱の減少、3号認定がほぼ横這いになっています。これまでは女性就業率の上昇によって保育需要が押し上げられてきましたが、その影響を打ち消すほど少子化が進行していることの表れだと言えそうです。 ただ、今回明らかになったデータは、あくまでも全市町村の計画上の数値を総合化しただけであって、人口減少が加速している市町村においては供給過剰が進んでおり、教育・保育施設の多機能化や統廃合、合併・事業譲渡などを視野に入れた対応が求められそうです。 なお、同庁では、様々な地域の状況や特性を踏まえて計画を策定したり、必要な対策を講じる必

吉田正幸
3月20日


【お知らせ】★特別開催!無料セミナーのご案内★
持続可能な運営体制を構築するためのヒントをお届けします! 幼稚園等の園務改善で無料セミナーを開催 株式会社フレーベル館では、今月19日にオンラインによる無料セミナーを開催します。文部科学省の最新実証事業をもとに作成された『幼稚園等における園務改善のためのやさしいガイド』についての解説です。 セミナーの講師は、文科省幼児教育課の藤代登臣・課長補佐、保育システム研究所の吉田正幸・代表の2氏です。 それぞれの立場から、幼稚園教諭等の保育人材の確保に資する勤務体制改善やICTを活用した業務効率化・情報共有について解説します。 日々の業務負担の軽減を図り、園務の改善に取り組むことで、貴重な保育人材の離職を防ぎ、保育の質の向上につなげることが求められています。そのための有効なツールとして、『幼稚園等における園務改善のためのやさしいガイド』が作成されました。 セミナーを申し込まれた方には、文科省のHPに掲載される前に、このガイドを先行して配信します。 なお、セミナー終了後であっても、見逃し配信を視聴することはできますので、その場合も下記のアドレスに

吉田正幸
3月16日


保育所や幼稚園等でもメンタルヘルスチェックを
再来年 5 月までに職員のストレスチェックが義務化へ 厚生労働省はこのほど、「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」を公表しました。これは、令和7年5月に公布された改正労働安全衛生法により、労働者数50 人未満の事業場においてもストレスチェックの実施が義務化されたことを踏まえ、小規模事業所に即した「現実的で実効性のある実施体制・実施方法等についてのマニュアルを作成」したものです。 保育所や幼稚園、認定こども園などについても、おおよそ2年以内にメンタルヘルスチェックの実施義務が課されることから、今回まとめられたマニュアルも参考にしながら、園内のメンタルヘルスチェック体制を整備することが求められます。また、それに伴う職場環境の改善などにより、保育人材の定着につなげることが期待されます。 今回のマニュアルは、同省の「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会」で検討してきたもので、小規模事業場の特性を踏まえて、職員のプライバシー保護の徹底や地域産業保健センターなど外部資源の活用が大きなポイントになっています。...

吉田正幸
3月13日


「保育園」の倒産が倍増?!
休廃業なども含めると46件が保育事業から撤退 企業の信用調査大手の帝国データバンクが先ごろ公表したレポート「『保育園』の倒産・休廃業解散動向(2025年)」によると、昨年1年間に発生した「保育園」運営事業者の倒産は前年より7件多い14件、休廃業や解散8件多いは32 件であったことが分かりました。少子化が進む中で、保育事業からの撤退を余儀なくされる園が増えていることが、改めてデータで裏付けられた格好です。 同社の言う「保育園」の倒産というのは、負債1000 万円以上、法的整理を行ったものを指しており、一般的には株式会社が設置運営する保育施設だと考えられます。社会福祉法人のような公益法人と違い、ある意味で撤退しやすいことから、園児減に伴う経営悪化などにより倒産に追い込まれたと考えられます。 一方、休廃業や解散については、社会福祉法人やNPO法人等の公益法人も含まれますが、こちらのほうは前年より3割強増えており、株式会社ほどではないにせよ事業から撤退するところが増えつつあります。 これについて、同社のレポートでは、「共働き世帯の増加も背景に保育

吉田正幸
3月9日


新連載ほか、いくつかのお知らせ
〔WEBサイト(会員ページ)の充実その1〕 弊研究所では、今春からWEBサイトのコンテンツを順次拡充していく予定にしています。 その第一弾として、「多機能化シリーズⅡ」を開設し、「こども誰でも通園制度の運用と課題」について、新しい連載を始めます。 もう目の前ですが、令和8年度から本格実施される「こども誰でも通園制度」が大きな関心を集めている一方で、利用時間の上限や財政措置などへの懸念、人材確保や質の向上への心配が、新しい制度の前に立ち塞がっています。 また、3歳未満児の全面的な無償化に踏み切った東京都下の区市では「こども誰でも通園制度」も無償とするほか、月10時間を超えた利用が可能になっている自治体など、自治体による違いも見られます。 もちろん、安全・安心な環境を整え、限られた時間や条件の中で子どもの育ちをどう支えていくのか、といった質に関する課題もあります。 こうした問題や課題をどう乗り越え、運用していけばいいのか、仕組みの理解から運用上の課題、経営上のメリットやデメリット、子どもにとっての望ましい在り方などを考えていくシリーズにし

吉田正幸
3月2日


乳幼児の約7割がインターネットを利用
ごく僅かながら生成AIを利用する幼児も! 文部科学省はこのほど、「令和7年度青少年のインターネット利用環境実態調査結果(速報)」を発表しました。それによると、小学校就学前の幼稚園や認定こども園、保育所等に通園している乳幼児の約7割がインターネットを利用していることが分かりました。 平日1日当たりのインターネット利用時間をみると、「1時間以上2時間未満」が35.0%で最も多く、次いで「2時間以上3時間未満」が27.2%、「1時間未満」が18.5%、「2時間以上3時間未満」が9.3%などとなっていました。平均利用時間は1時間49分、2時間以上の割合は45%でした。 すでに乳幼児の段階で大半の子どもがインターネットに接しており、その時間も2時間近くに及んでいることが分かります。5歳の子どもの場合、5時間以上利用している割合が7.2%もあり、インターネット利用が常態化している様子がうかがえます。 インターネットを利用している機器としては、テレビや自宅用のパソコン・タブレット、ゲーム機、スマートフォンなど多様化しており、いつでも、どこでもインターネ

吉田正幸
2月26日


昨年1年間の出生数は70.6万人に減少!
出生数の減少の程度はやや緩和したものの… 厚生労働省は2月26日、人口動態統計速報(2025年12月分)を公表しました。その結果、2025年1月から12月まで1年間の速報値が明らかになり、2025年1年間の出生数は約70.6万人となることが分かりました。正確には70万5809人で、前年より1万5179人(対前年比2.1%)の減少となります。 出生数が前年より減少するのは10年連続となりますが、減少数・率とも前年に比べて半分以下となっており、減少の程度が緩和しています。月別の状況をみると、6月と12月に限っては、一昨年の同月をわずかながら上回っています。とはいえ、今年は60年ぶりに丙午(ひいのえうま)の年にあたり、60年前の「1.57ショック」ほどまではいかないにしても、出生数が増加に転じる可能性は低いのではないかと考えられます。 ただ、この速報値は、日本における日本人、日本における外国人、外国における日本人等も含んだものであり、日本における日本人の子どもだけの出生数は6月頃に公表される人口動態統計月報で明らかになります。月報の数値は、速報値

吉田正幸
2月26日


高市首相の施政方針演説は保育政策に踏み込まず
「こども未来戦略」の「加速化プラン」を踏襲する一方で… 高市早苗首相は2月20日、衆参両院で施政方針演説を行い、「外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力、そして人材力。日本の総合的な国力を徹底的に強くしていく」ことを強調しました。 この演説の中では、「人材力」の一環として、子ども・子育て支援や保育政策について、「『こども未来戦略』の『加速化プラン』に基づき、こども誰でも通園制度の本格実施や保育士の処遇改善などの取り組みを推進する」と述べ、これまでの保育政策を基本的に踏襲する考えを示しました。 ただ、今回の施政方針演説を見る限り、保育政策や子ども・子育て支援策は国家戦略の主軸ではなく、成長戦略や人的資本政策の一部として間接的に扱われる位置付けになっています。保育に関する直接的な言及はほとんどなく、「力い経済」「強い外交・安全保障」や「責任ある積極財政」「責任ある日本外交」が強調される中で、派生領域的な位置づけにとどまっているという印象を拭えません。 また、「人材力」に関しては、「人材総活躍」を目指す中で、「育児、子供の不登校、介護が原因の離

吉田正幸
2月21日


政府の少子化対策や保育政策の行方は?
高市首相が第 2 次内閣発足に当たり指示書 高市早苗首相は2月18日、第2次高市内閣の発足に当たり、全18閣僚に対する指示書を出しました。「強い経済の実現」「地方を伸ばし、暮らしを守る」「外交力と防衛力の強化」に軸足を置いた内容ですが、少子化対策や保育政策に関しても関係閣僚に対する指示を行っています。 関係閣僚すべてに共通する政策課題としては、中低所得者の負担軽減だけでなく「人口減少・少子化を乗り切り、少子化対策を充実させる」ためにも、「消費税の在り方の検討、給付付き税額控除の制度設計を含む税と社会保障の一体改革に取り組む」よう求めています。 これは、財務大臣をはじめとして総務大臣、厚労大臣、経済財政担当大臣に対して同じ指示を出しており、こども家庭庁が所管する保育政策とは異なる次元で少子化対策に資する政策を打ち出すものと考えられます。 また、経済財政担当大臣に対しては、「厚生労働大臣や内閣府特命担当大臣(こども政策)をはじめ関係大臣と協力して、育児・子供の不登校等が原因の離職を減らすため、ベビーシッターや家事支援サービスの利用促進等、負担

吉田正幸
2月19日


保育者の専門性は世の中に認知されず?
やりがいと苦労の狭間に立たされる保育者 公益社団法人日本こども育成協議会がこのほど、「保育従事者の意識調査」の集計結果をまとめたところ、保育者自身はやりがいや専門性の高さを感じている一方、職場環境の不十分さや世間の理解不足とのギャップに悩んでいることが明らかになりました。 「保育の仕事の魅力や現状を、もっと世の中に知ってほしい」との想いをこども家庭庁に届けたいとの願いから、保育従事者を対象としたアンケートへ調査を実施したものです。 それによると、「保育の仕事は専門性の高い仕事だと思うか」との問いに対して、「そう思う」が82.4%、「ややそう思う」が13.1%、「あまり思わない」が4.2%、「思わない」が0.2%となっており、回答した保育従事者の95%以上が自分たちの仕事は専門性が高いと受け止めていることが分かりました。 ただ、その一方で、「保育の仕事の専門性の高さは世の中に認知されていると感じるか」との問いについては、「感じない」が23.4%、「あまり感じない」が60.2%、「ややそう感じる」が13.9%、「そう感じる」が2.5%となって

吉田正幸
2月16日


全世代型社会保障と地域共生社会をつなぐ存在へ
こども園は地域の中核拠点で、AI時代のエッセンシャルワーク 全国認定こども園協会の政策研修会がこのほど開催され、「今後の保育政策の行方と認定こども園の未来」をテーマに講演やディスカッションが行われました。 この中で、宮本太郎・中央大学教授による興味深い講演では、日本の社会保障政策が大きく転換する中で、認定こども園が果たすべき役割を「全世代型社会保障」と「地域共生社会」という2つの政策ビジョンから整理し、認定こども園の可能性を論じるなど、これまでにない視点から認定こども園のあり方を取り上げています。 大切なポイントは、①AI時代は社会の構造転換が進み、保育・介護・医療などの新たなエッセンシャルワークが重要になる、②保育・幼児教育がエッセンシャルワークとして、AIやICTの実装によるアドバンスト化(高度な、先進的な)することで、少子社会や地域に対応できるようになる、③認定こども園がアドバンスト化したエッセンシャルワークとなることで、全世代型社会保障と地域共生社会のビジョンをつなぐことができる、といった点にあります。 宮本教授による講演の概要は

吉田正幸
2月13日


質・量とも充実した“横浜型一時預かり”
こども誰でも通園制度の利用低迷の可能性も 横浜市は手厚い一時預かり事業に取り組んでいますが、令和8年度予算案においてはさらに拡充した事業が盛り込まれており、他の自治体に比べて質・量ともに充実ぶりが際立っています。ここまで一時預かりが充実すれば、事業の趣旨や目的が異なるとはいえ、こども誰でも通園制度を積極的に利用しようと考える子育て家庭は決して多くないのではないかとさえ感じます。 同市の一時預かり関係事業は、“横浜型一時預かり”と呼ぶべき事業と一般的な一時預かり事業に大別できます。“横浜型一時預かり”は、「安心・安全」と「使いやすさ」を両立し、子どもが楽しく過ごせる「横浜型短時間預かり」の推進や既存事業の拡充、手続きの簡便化など、一時預かりのさらなる充実を目指すとしており、前年度の4倍近い2億8000万円を計上しています。 具体的には、イベント時等の横浜型短時間預かり補助事業や、商業・集客施設等での横浜型短時間預かり事業、こどもが楽しめる体験プログラム付き一時預かり事業、市庁舎・区庁舎での土日祝預かり事業など、ユニークな取り組みが数多く盛り込

吉田正幸
2月9日


都市部への人口集中で地方の人口減少は加速!?
いびつな人口移動は保育機能の維持にどう影響するのか 総務省がこのほど公表した「住民基本台帳人口移動報告」(2025年結果)」によると、東京をはじめ大都市部への人口集中が以前として続いており、特に女性のほうが地方から東京圏に流出していることが分かりました。 このことは、少子高齢・人口減少社会において、大都市圏と地方の二極化が進むことによって、地方はより人口減少が加速する可能性が高いことを意味します。その結果、地方の保育者養成校は一段と厳しい状況に陥ることが予想され、保育人材の確保がますます困難になるかもしれません。また、地方ほど少子化が加速することにより、保育機能の維持・確保が喫緊の重要課題として浮上してきます。 同庁の人口移動報告によると、都道府県別にみた転入超過自治体は、東京都、神奈川県、埼玉県、大阪府、千葉県、福岡県、滋賀県の7都府県しかなく、その多くが首都圏となっています。このうち転入者が1万人を超えているのは4都府県に過ぎず、中でも東京都の6万5219人が突出しています。 市区町村別の上位10自治体をみると、大阪市の1万6090人

吉田正幸
2月4日
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